人間の手では届かないような部位に、ロボットアームなら入っていくことができるので、緻密な手術操作が可能となることから、婦人科領域のように骨盤部の奥深い部位での手術操作に適しているとされている。

 hinotoriは国産の手術支援ロボットシステムとして20年8月に泌尿器科領域での使用で製造販売承認を取得、同年12月に1例目の手術、前立腺がんの全摘手術を実施した。22年10月時点では国内で600症例を超える使用実績がある。

 支援ロボットによる手術は、産婦人科領域では18年4月に、良性子宮疾患に対する子宮全摘出術および子宮体癌手術に対して、また、20年4月に、仙骨腟固定術が保険適用となった。だが、手術は米国で開発された支援ロボットによるものが独占状態となっていた。

 hinotoriは21年10月に婦人科領域、消化器外科領域での適応申請を行い、22年10月に承認を取得した。そして、22年12月には婦人科領域、消化器外科領域でのロボット支援手術が保険適用となった。