◆「さっきの人は誰?」
「なかにいるよね? 電気がついているし。さっきの人は誰?」
段々と意地になった美也子さんは、チャイムとノックを繰り返して言葉を投げ続けます。
それでも、ドアが開くことはありませんでした。
「お隣の人とか、聞こえていたらイヤだなとも思ったけど、もうここには来ないと思ったらどうでもよくなりました。彼氏が恥をかけばいいとすらそのときは思いましたね……」
何分ほどそうしていたのか、寒さに耐えきれなくなった美也子さんはやっとその場を離れたそうです。
◆連絡は来ずそのまま音信不通に
次の日になっても、彼氏から連絡はありませんでした。
あんな“現場”を見られて何を言ってくるかと美也子さんは待っていたそうですが、年末が来てお正月を迎えても何も言ってこない彼氏に、完全に冷めたといいます。
「それ以来、その人とは音信不通です。共通の知り合いもいないので、消息はまったくわからないですね。結局あの女性が元カノだったのかどうかはわからないですが、浮気には間違いないし、別れて正解だったと今も思っています」
きっぱりとした口調でそう話す美也子さんが気になるのは、「どちらが浮気相手だったのか」の真実。