全財産6万5000円。寮完備の職場を探すしかない
一方、不倫相手の女性は彼が独身だとずっとウソをついていたことが証明されたため、慰謝料を請求することはできなかったとか。おまけに夫婦の貯金はほとんどなかったので財産分与のしようもなく、絵美さんは専業主婦だったので収入もない状況でした。 そのため、離婚した時点での全財産は、ヘソクリの5万円と合わせてわずか6万5000円。家を借りる余裕もなく、新生活を始めるどころかいきなり路頭(ろとう)に迷いかねない危機的な状況でした。
「唯一の肉親である父親とはずっと疎遠だったので頼るわけにもいかず、友達に頭を下げて居候(いそうろう)させてもらいました。ただ、『いつまでいる気なの?』って思っているのをなんとなく感じたので、すぐに出たのですが次に行くあてもなく、とりあえず1泊約4000円の安いビジネスホテルに滞在していました。
とはいえ、この時点の所持金では食費やその他出費を考えると、10日弱しか持ちません。それ以内に何が何でも仕事と住む場所を確保する必要がありました」
しかし、寮完備で即就業可能な仕事となると、求人は限られてきます。それでも求人フリーペーパーや求人サイトをかたっぱしからチェックし、見つけては電話でまだ募集しているかを確認。そんな中、すぐにでも面接してくれるという職場があり、その翌日に早速面接をしてもらうことに。
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