◆問い詰めるとボロボロ泣いて…
今になって思えばそれは親の介護ではなく、他の女性と結婚して家庭を持っていたのです。
でも恵さんはその時に、関係を見つめなおして話し合おうとしました。「私を置いて出て行った」と泣きながらK氏を責めた時に、K氏もボロボロ泣いていて「違う!」と断言していたそうです。
ここが常人には理解できないところです。奥さんがいて彼女と別れ話になったら、そのまま別れればいいのに。
「彼は、穴が開いた靴下ひとつ捨てられない人でした。例えば知り合いの中に、振り込め詐欺の手伝いをして逮捕歴があるような人もいたんですよね。私は関わらない方がいいと言っていたのですが、『困っているから』と頼られるとそんな人とでも会っていました。それが彼なんです」
◆クリスマスに「今日はおばあちゃんが夜一人になるから」
30代後半にさしかかっても、恵さんはずるずるK氏と交際を続けていました。
K氏の魅力は、マメな気遣いだそうです。「ストーブに灯油を入れるのは大変でしょ。やってあげるからね」と連絡がくることもあったとか。
「ちょうど近くに来たからお祝いしよう」と誕生日前日にやってきて、誕生日も毎年一緒に過ごしていたそうです。12月24日は日付が変わってすぐに「メリークリスマス」とクリスマスカードをプレゼントするのだとか。
「12月25日に『今日はおばあちゃんが夜一人になるから』と言って家を出ていきました。今思えば奥さんの方に行っていたんですね」
“親の介護”で家を出て1年ほどたった時に、K氏から住民票を移したことを伝えられます。恵さんは「事業の登記の関係で、住民票をついでに移した」と説明されたそうです。
LINEのビデオ通話で話した時に、指輪をしていたことがあったそうです。それを恵さんが指摘すると「しつこくされる女性がいて、知り合いの女性経営者から女除けにいいと言われて指輪をプレゼントされた」と言われます。実際、K氏は女性からプレゼントをもらうことも多く、そういうこともあるかもしれないと思って納得してしまったそうです。
誕生日、バレンタイン、クリスマスといったイベントが大好きなK氏ですが、それらを自分のSNSに投稿することはありませんでした。