「冷ご飯で痩せた」は嘘じゃない?!冷やご飯ダイエットの効果とは

血糖値の上昇を抑えるレジスタントスターチ

ご飯は冷やされると、ご飯に含まれるでんぷんがレジスタントスターチという成分に変化します。常温のご飯の場合、でんぷんが体内に摂取されることで、血糖値が上がり、インスリンが分泌され、糖が脂肪として貯蓄されてしまいます。しかしレジスタントスターチは糖より食物繊維に似た働きをするため、血糖値の上昇を抑え、結果的に脂肪の貯蓄を抑えることができるのです。

またでんぷんがレジスタントスターチに変化することで、ご飯自体のカロリーも低くなります。ご飯1杯150gあたりで計算すると、温かいご飯は252kcal、冷やご飯は227kcalとなり、多少カロリーが少なくなることが分かります。しかし劇的に低くなるわけではないので、食べすぎは禁物です。

よく噛むことで、満腹感を得やすくなる

冷やご飯は、温かいご飯よりもボソボソとした固い食感が特徴です。このため温かいご飯が好まれるわけですが、ダイエット中はこのボソボソ感こそ重要なのです。冷やご飯は固くボソボソするため、意識せずとも噛む回数が増えます。このため満腹中枢が刺激されるまでの時間に食べすぎてしまうのを防ぐことができます。

またよく噛むことでカロリーをより消費することができるのも冷やご飯の特徴です。さらによく噛むことによって、顔の筋肉が鍛えられ、表情が作りやすくなったり、弛んだあごの肉を引き締める効果があると言われています。「1日1回冷やごはんダイエット」では1口で30回噛むことを推奨しています。

レジスタントスターチの整腸作用

食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。一般的にはこの2種類の食物繊維を不溶性2:水溶性1の割合で摂取することが理想とされており、どちらかの食物繊維だけではなく、いかにバランスよく2種類の食物繊維を摂取するかが重要だと言われています。

レジスタントスターチは不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方の性質を持っているため、バランス良く食物繊維を摂るという点で、非常に優秀な成分と言われています。さらにレジスタントスターチは小腸で吸収・分解されることなく、大腸まで届くため、高い整腸効果を期待することができます。冷やご飯には、ダイエット中に不可欠な便秘解消効果や、代謝を上げる効果もあるのです。

温め直しはNG?!冷やご飯ダイエットを失敗させない方法

冷やご飯ダイエットを失敗させないためには、いかにレジスタントスターチをたくさん摂取するかというのがポイントになってきます。そのためにはいくつか注意点があります。

温め直しや解凍ご飯はNG

レジスタントスターチがでんぷんに変化するためには、ゆっくり冷ます必要があります。このため、ご飯を急速冷凍してしまうと上手くレジスタントスターチに変わらず、冷やご飯ダイエットの効果が現れにくくなってしまいます。

また冷やご飯を温め直してしまうと、せっかくのレジスタントスターチが壊れてしまいます。どうしても冷たすぎて食べられない時は、触っても温かさが伝わってこない程度に温めると良いでしょう。

ジャポニカ米でうまくいかない時は、タイ米や玄米で

タイ米や玄米の冷やご飯には、ジャポニカ米の冷やご飯よりも多くのレジスタントスターチが含まれており、またカロリーもジャポニカ米のご飯より少ないため、実はダイエットにはタイ米や玄米の方が向いていると言われています。

ただ、ジャポニカ米よりもボソボソ感が強いため、ダイエット自体がつらくなってしまうかもしれません。このため、ジャポニカ米の冷やご飯ダイエットがどうしてもうまくいかない!という時にタイ米や玄米で挑戦してみるがおすすめとされています。

最後に

冷やご飯ダイエットは、1日のうち1回の主食を冷やご飯に変えるだけという簡単な方法で、ダイエット効果や整腸効果が得られるダイエットです。食事制限や運動による厳しいダイエットよりも無理なく続けられるため、着実に効果を出せるダイエットとして話題になっています。ただしご飯自体のカロリーが劇的に低くなるわけではありません。冷やご飯ダイエットをしているからと言って食べすぎれば、ダイエット失敗の原因になってしまいます。冷やご飯ダイエットは栄養バランスに配慮しつつ、長期的にダイエットしたいという方におすすめのようです。