僕のツイッターは元芸人ということもあり、芸人や芸人関係、あとお笑いが好きな人にフォローされている。その為に僕に流れてくるツイートの大半はお笑い関係のツイートだ。とある芸人が単独ライブをやる情報や、どこかのテレビへ出演するという情報。はたまた芸人を応援しているファンの方のライブレポートなど。
そんな中、最近ものすごく多く流れてくる情報がある。それは芸人の「解散」だ。しかも若手芸人がコンビ別れするような解散ではなくある程度、長年やってきたコンビが人生の岐路に立ち、お笑いをやることを諦めて、引退するといったもの。あまり知らない芸人の解散でも、若干切なくなってしまうのだが、僕が携わったことがある芸人の解散や引退は、とてつもなく悲しい気持ちになる。
あの時もっとこうしてあげれば良かったのではないか。何か相談に乗れることは無かったのか。いろいろな思いが頭の中をよぎるが、結局僕に出来ることなどないのだ。
僕が芸人と携わる機会のほとんどが「ネタ見せ」だ。このネタ見せというのは新ネタやオーディションで披露しようと思っているネタをマネージャーや作家などの第三者が見て、もっとこうしたら良いんじゃないか、ここがわからないんじゃないかなどダメ出しをする場を指す。
僕も芸人の頃は所属事務所のライブに出る為に、月に1回程度ネタ見せをして新ネタをブラッシュアップしたものだ。
基本的には芸人のほどんどがこの「ネタ見せ」をしたくないと思っているはずだ。というのも眠る時間を削りながら新ネタを作り、相方とトライアンドエラーを繰り返してようやく人前に出せる形にし、それを体に覚えこませやっとの思いで披露する。
するとマネージャーさんや作家さんは「ん~わからない」とか「それってもっとこう出来ないの?」とか、たった一言「なし」などと言われることがある。もちろん本人たちもネタが完璧に仕上がっているとは思わないが、あまりにも簡単に、あまりにも非情に否定されるパターンが多いので、芸人たちはネタ見せを嫌ってしまうのだ。
かといって、マネージャーさんや作家さんが悪いと言っているわけではない。