転売ヤーが暴言「情弱のお客様、ありがとうございます!」
彼らはどんな手法で転売を行っているのだろうか? ヒロシさんが挙げてくれたのは、無在庫転売である。
ヒロシさんは、AというECサイトで販売されている商品情報を、Aで設定された額より釣り上げ、自身のショップサイトであるBに掲載。そして、Bに注文が入ったら、そこで彼はAから商品を購入し、自身のBショップで元値(Aの値段)より高値で販売するのだ。結果、生まれたAとBの差額はそのままヒロシさんの儲けとなる。
つまり、他店の在庫をまるで自分の店の倉庫代わりにし、さらに価格設定もおかしな値にしたのだ。
ヒロシ 「でも、僕のショップで買ってくれる人っているんですよ。これは不思議なところなんですけど、1つのショップでしか買わない人っているんです」
YOU 「だから、その価格(Bの価格)で買う奴、アホだと思ってるわけでしょ?」
ヒロシ 「調べない、情報に弱いお客様、ありがとうございます!」
ネットを見ていると、明らかに価格設定がおかしい店はたしかに存在する。あと、いきなり無在庫転売について取り上げる『ねほぱほ』の意気にも感心した。かなり、闇深い話だからだ。
「無在庫、やめてくんない!? クソですよ! 持ってねえものを売りますって。頭きた、だんだん頭きた!」(YOU)
どんなゲストにも寄り添う姿勢を心がけるYOUが、ついにガチギレだ。そういう意味でも、かなりのレア回である。
ユーリさんは、フリマアプリでブランド品を安く仕入れ、同じフリマアプリで高値で転売するらしい。でも、そのままでは売らない。ブランドのショッパーを背景にしたり、綺麗に写真を撮り直してから出品するのだ。
「3万円で仕入れたものが、綺麗に写真を撮るだけで8万円で売れたんですね。それ見た瞬間に、『買う人いるんだ~』って。『正規品で買ったほうがよくない?』って思いました」(ユーリさん)
このやり方は、個人的にはアリだと思う。古くから存在するせどりの手法だし、映えは重要だ。商品を新品と偽っているわけでもない。というか、『それって!?実際どうなの課』(日本テレビ系)で、緑川静香が堂々と行っていることでもある。
タイヘイさんの手法は単純明快。有名アニメの限定グッズやプレミアがつくようなものを購入し、それを高値で売るのだ。
山里 「そこは基本、売る目的のみでしょ?」
タイヘイ 「そうですね」
山里 「そのアニメに対する思い入れとかは……」
タイヘイ 「ない!」
山里 「そこなんだよなあ……」
思わず、大地真央の「そこに愛はあるんか?」という問い掛けが聞こえてきそうなやり取りだ。まあ、商品への思い入れがあれば、こんな商売はやっていられないだろうけど……。
いや、別に愛はなくていい。転売ヤーの問題は、買い占めによって本当に欲しい人がそれを買えない状況に市場を陥れ、さらに高値で売りさばく手法にある。昨今は、しまむらが何かの作品とコラボするたびに店舗前に行列が生まれるが、あの行列の中には転売ヤー(もしくは、転売ヤーに雇われたアルバイト)も混じっている気がする。
実は、タイヘイさんの本業は弁護士らしい。この番組もすごい人材を見つけてきたものである……。世も末だ。
山里 「弁護士という立場から見て、転売ヤーってものは法律的にどうなんですか?」
タイヘイ 「これは、ルールを守ってやればまったく問題ないです」
中古品を扱うときは古物商許可を取得し、転売で得た所得に応じた税金を納めるなどすれば、ちゃんと合法だというのだ。いや、「法律を守っていて犯罪じゃなければセーフ」としれっと言うところが、人としてどうなの!? と思うのだけれど……。