12月2日放送『ねほりんぱほりん』(Eテレ)のテーマは、「転売ヤー」であった。

 社会に与える悪影響は反社のほうが大きいだろうが、我々の周辺に存在する近さ、そしてイラッとくる度合いは転売ヤーのほうが上な気がする。この人たちは市場を破壊しているからだ。

 ただ、スニーカー収集が趣味のかまいたち・山内健司は「プレ値がついてる靴しか買わない」(2021年9月17日『中川家 ザ・ラジオショー』ニッポン放送)と成金丸出しの発言も過去に発しており、どこに転売ヤーのニーズがあるのか筆者には皆目見当がつかない。

 今回のテーマに関しては、視聴者のみならずMCのほうも腹に一物あるようだ。

「この人たちのせいでチケット、今、仕組みめちゃくちゃ大変!」(YOU)

 今回、スタジオにやって来たのは、ヒロシさん(40代、販売歴23年)ユーリさん(30代、販売歴5年)タイヘイさん(30代、販売歴10年)の3人である。「元」が付かないということは、みんな現役バリバリの転売ヤーということ。

 特に注目は、ヒロシさんだ。転売歴23年の専業転売ヤーというキャリアは、完全に筋金入りである。

 そこまで続けているということは、やはり転売ヤーは儲かるのか? ヒロシさんはキャリア全体で1億円ちょっとを、副業で転売ヤーをしているユーリさんは年間で300万円を、同じく副業のタイヘイさんは10年で2000~3000万円を売り上げたらしい。

 念押ししたいのは、これは利益ではなく売上額である。売上が年間300万円なら、専業は成り立たないだろう。というか、転売ヤーに専業と副業があるという事実も発見だった。果たして、彼らは納税をしているのか?