美容と健康に良いと言われている玄米食ですが、消化不良が原因で体調が悪くなる事があるのを知っていますか?そのまま食べると消化が悪い玄米の正しい炊き方をご紹介します。食べ過ぎに注意したり食べ方を工夫するだけで病気を防ぎ体質改善もできるのでぜひお試しください。

玄米が消化されない原因は?

玄米の消化が悪いのは表面の皮が硬いから

玄米の皮にはセルロース(細胞壁)やヘミセルロース(不溶性食物繊維)、リグニン(不溶性食物繊維)などの成分が含まれています。中でもセルロースは非常に硬く白米のように水分が吸収されないため消化が悪くなりがちです。炊いた玄米ご飯がぼそぼそした食感に感じるのもセルロースが関係しています。

玄米の栄養は吸収されにくいため消化が悪い

玄米は食物繊維をはじめアミノ酸スコアやミネラル、ビタミンB6が豊富に含まれています。豊富な食物繊維はダイエットや健康に良いイメージですが、実はミネラルなどが吸収されにくいので消化が悪いと言われています。消化が悪いとお腹を壊すだけでなく胃への負担も大きくなるので体が弱っている時はおすすめできません。

玄米の食べ過ぎで消化不良から腹痛を起こす場合も

玄米は健康に良いからと食べ過ぎるのは良くありません。たくさん食べる事により食物繊維を過剰に取り過ぎて便秘になり、太ってしまう事もあります。腹痛を起こすほか、消化が悪いために内臓に負担がかかるので玄米を取る場合は適量にしましょう。

消化不良の主な症状は、胃痛や胃の不快感をはじめ、膨満感や吐き気、胸焼け、げっぷなど人によって様々です。ひどい時には嘔吐する場合もあります。消化不良以外にも皮膚炎に悩まされたと言うデータもあります。体に良いはずの食べ物で苦しむ事にならないためにも食べ方に注意しましょう。

固い玄米は食べる以外にも意外な利用方法があります。寒い季節に欠かせないカイロやホットパックとしても使えますよ。使い捨てカイロと違ってワンシーズンぐらいなら繰り返し使えるのでお財布にも優しく何よりエコな点が良いですね。

消化に悪い問題を解決!正しい玄米の炊き方は?

玄米を食べる時の注意点

玄米を食べる時の注意点は良く噛む事です。最低でも30回は噛むように心がけましょう。玄米は硬い為あまり嚙めずに飲み込んでしまう人がいますが、玄米が硬いまま胃腸を通過すると傷つける事があるので注意が必要です。噛む力が弱いお子さんやお年寄りには消化が悪い玄米はあまり向かない食材です。

普段玄米ご飯を食べている人でも、病み上がりで胃腸が弱っている時は玄米を控えましょう。どうしても玄米が食べたい場合は、次に紹介する方法で玄米を炊いた後お粥や雑炊にするのがおすすめです。

玄米はそのまま炊かず水に浸せば消化不良を防げる

玄米の正しい炊き方とは、美味しいかどうかは別として消化を良くし栄養の吸収を妨げないように炊く事です。普通に洗ってそのまま炊くのではなく、ミネラルが豊富なお水に半日以上浸して炊くと柔らかい玄米ご飯になります。

玄米にはアブシシン酸という毒素が含まれています。体内に蓄積されると体の酵素を阻害して免疫力を低下させるため、病気にかかりやすくなってしまうと言われています。水に浸す事で玄米が柔らかくなり消化不良を防げるだけでなく、発酵する事によって毒素を取り除き栄養価を高めてくれる良い効果が期待できます。

玄米は数時間水に浸したぐらいでは、そのまま炊いた時とほぼ硬さに変わりは感じられません。最低でも12時間は浸しましょう。硬さを全く感じずに食べたい方は17時間ぐらいが良いですよ。ミネラルウォーターを使って玄米を炊いてみませんか。コストコのミネラルウォーターの紹介があるので、ぜひ参考にしてください。

健康を意識した玄米の食べ方で消化不良に効果あり

玄米と海苔や昆布、さくらえびなどを一緒に食べると体に良い効果が発揮できると言われています。鉄分やカルシウム、リン、マグネシウムなどの吸収を妨げる働きがあるため、玄米だけではミネラル不足になってしまいます。玄米を食べる時はミネラルが豊富な食材と組み合わせて消化不良を防ぎましょう。

玄米の正しい炊き方|発芽させる

玄米を発芽させるための正しい炊き方です。玄米は発芽させる事で酵素が活性化し、より栄養価が高くなると言われています。美容と健康のために玄米食にしている方は多いですね。生活習慣病による食生活を見直したい方や、健康意識が強く毎日玄米を食べている方はぜひ参考にしてください。

がんの予防になる玄米の炊き方

ボールに玄米と水を入れて掴むように揉み洗いし、浮いてきた汚れをきれいに取り除きます。

洗い終わったらぬるま湯(40度ぐらい)に1日から2日つけて発芽させます。

発芽中に水が濁ったり臭くなったら取り替えます。

玄米から小さな芽が出ていたらOkです。

いつも通り炊飯器で炊けば完成です。

つけておくぬるま湯は熱すぎると玄米が死んでしまいますし、冷たくてもうまく発芽しないので温度に注意しましょう。真夏なら半日ぐらいつけるだけでも発芽しますよ。レシピ通りにぬるま湯につけても発芽しない場合は、3の後にざるにあげてそのまま濡れ布巾をかけてさらに1日放置すると良いですよ。

玄米を発酵させて少量ずつ炊くと結構手間がかかるので数食分を一度に炊いている方も多いでしょう。なるべく痛まないように美味しく保存するためにもぜひ参考にしてください。

玄米の正しい炊き方|小豆を混ぜる

ミネラルが豊富な小豆を混ぜた玄米の正しい炊き方です。小豆は玄米が吸収されにくいと言われているミネラルがとても豊富な食べ物です。小豆には必須アミノ酸が多く含まれているので、玄米だけをそのまま食べるよりも小豆と一緒に炊く事でバランスがよくなりますよ。疲労改善やむくみにも効果があると言われています。

小豆入り玄米ご飯の炊き方

玄米1合に対して小豆大さじ1から2杯を目安に用意します。

玄米を軽くもみ洗いをします。

玄米と小豆を12時間以上水に浸します。

通常の水加減で炊飯器で炊けば完成です。

玄米の正しい炊き方|お粥にする

玄米は白米と比べて消化が悪い食べ物ですが、お粥にする事で消化吸収率が良くなります。朝食や病み上がりの時、胃腸の調子が悪い時におすすめです。

玄米粥

玄米1合を軽くもみ洗いしておきます。

お鍋に玄米を入れて、から煎りします。

玄米の香ばしい匂いがしてきたら小さじ半分の塩を入れてさらに煎ります。

水2カップを加えて蓋をし、20分火にかけます。

蓋をしたまま暫く放置します。

5に水1/2カップを入れて混ぜ合わせたら、10分火にかけて完成です。

玄米に関するおすすめのレシピ本は?

マクロビアン玄米愛食家のためのレシピ本

玄米が消化に悪い・消化不良の原因は?そのまま食べる/食べ過ぎ/食べ方
(画像=『BELCY』より引用)

玄米に関する本を何冊も書いている著者の「玄米ごはん」です。定番の混ぜごはんや炊き込みごはんのほか、玄米を使った丼やお菓子など玄米づくしのアイデアレシピ本です。いつも同じメニューばかりで飽きてきた方や、玄米を主食以外で食べるレシピが知りたい方におすすめの本です。

簡単にモチモチした玄米ご飯が炊けるレシピ本

玄米が消化に悪い・消化不良の原因は?そのまま食べる/食べ過ぎ/食べ方
(画像=『BELCY』より引用)

身近な素材を使った体に良い家庭料理やお菓子作りの本を書いている著者の「おいしいカンタン玄米ごはん」です。健康食や美容食として人気の玄米を使ったレシピがたくさん紹介されているので、玄米初心者の方やうまく炊けずに困っている方は一度参考にしてみましょう。ただし美味しくできても食べ過ぎには注意しましょう。