「企画書も用意できたし試訳も準備したけれど、伝手がないので出版社を紹介してほしい」という方も多いでしょう。そんな時、どうすれば紹介してもらえるのでしょうか?
翻訳学校に通っている方であれば、先生を通じてお願いするのが近道でしょう。第33回の出版翻訳家インタビューで越前敏弥さんは、翻訳の仕事を紹介したり下訳を任せたりする場合の基準として、締切を守れることを第1の条件にあげていました。また、第49回の出版翻訳家インタビューで夏目大さんは、よく一緒にいる人に仕事を頼むと教えてくれました。いずれも、出版社を紹介してもらう場合の判断基準としても参考になるでしょう。
一切紹介しないという翻訳家もいれば、積極的に紹介してくれる翻訳家もいます。紹介することには、上記のインタビューにあるように、自分の信用にも関わってくるのでリスクがあります。また、自分の企画が持ち込みづらくなるなどのデメリットもあるので、そこをどう捉えるかによって方針が違うのでしょう。
私は、努力を続けている方や能力がある方は相応に報われてほしいと思っています。だから、そのために手助けできることがあればしたいという気持ちがあります。本人が何も準備をしていなくてこちらに丸投げではサポートする気になりませんが、がんばっている方には、こちらも何かしたくなるものです。やはり天は自らを助くる者を助くのだと思います。
【こちらの記事も読まれています】