2022年11月19日、97歳の男性が車で歩道に進入して、歩行者の女性をはねて死亡させたという痛ましい事故が起きました。以前からも高齢ドライバーによる交通事故、死亡事故はたびたび起こっており、そのたびにニュースでも大きく取り上げられています。

高齢ドライバー
※イメージです(以下、同じ)
 そんな報道を目にするたび「高齢の家族に自動車免許を自主返納してほしい」「高齢の親に運転してほしくない」と考えている人も多いのではないでしょうか。

 今回は、高齢の家族を持つ女性2人から、免許返納にまつわる話を聞きしました。

◆元トラックドライバーの義父がまさかの追突事故

 ミサさん(仮名・36歳)は、夫(45歳)と2人の娘(10歳・4歳)とともに、義父(76歳)と義母(70歳)が住む義実家から車で約5分の距離に住んでいます。

「義父は30年以上トラックドライバーをしていたんです。2~3カ月に一度の義母との2人旅も、遠くても車で行くほどドライブが好きな人でした」

 そんなある日、ミサさんに義母から電話が。出てみると、義母は慌てた様子で「事故を起こしてしまった!」と話したそうです。

「いつものように2人で旅行している最中、赤信号で停車中の前方車に追突してしまったらしいんです。スピードが出ていなかったのでケガ人はいなかったし、前方車の後部が少しへこんだだけで済んだのは、不幸中の幸いでしたね」