テンポが遅い漫才が有利に運ぶ流れの中で、テンポが速くてボケ数を量産するコンビの出番が来たりすると、1つひとつの台詞をしっかりお客さんが聞いてくれて爆笑を起こすという、演出的な利点が出てきそう。
M-1グランプリでは基本、とにかくボケ数が多い芸人が多いので、過去の大会ではゆっくりボケていってもハマらずに終わる傾向があります。それゆえに予選では当然、手数の多い芸人が大多数です。
そうした“早い漫才師”たちは、ゆっくりテンポの漫才師が、早い出順に固まっていたりすると、軒並み会場にハマり切らない事が多いんです。そして今年、テンポのいい漫才師が準決勝で軒並み落とされています。例えば、ママタルト、THIS IS パン、令和ロマン、マユリカ、ミキ、ケビンス、ななまがり、ストレッチーズ、ヤーレンズ、コウテイ、からし蓮根、等などですね。
本来、決勝9組進出だとしたら、1組か2組ぐらいしかいなかったと思われる、ゆっくりテンポの漫才師がこうも多い場合、トップバッターがハマらなかったら芋づる式にハマらない連鎖が起きてしまう心配があります。通常のM-1とは逆転現象が起きているわけで、これが、どんなことがおきるのか予想を困難にさせます。
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