◆タレは、絶対に捨てるべからず
ここで最も重要なことをお伝えします。それは、キムチ容器に残ったタレは、絶対に捨ててはいけないということ。甘味のある唐辛子と、魚介類の塩辛や野菜・果物を使用した旨味たっぷりの特製ヤンニョム、そして素材から染み出た旨味が合わさり、珠玉の味わいを作り出しています。
この残りタレを鍋に加えるだけで和風鍋の味変やキムチ鍋がグレードアップ。その他チャーハンや野菜炒めに加えたり、カルボナーラやトマトソースのパスタにちょい足ししてみてください。
◆酸っぱいキムチが好きな人は、少し物足りないかも
弱点は何かないか、あえて探してみたところ2つが候補として上がりました。
一つ目は酸味がかなり控えめなので、本場の酸っぱいキムチが好きな人には物足りなさを感じる可能性があります。対策としては、賞味期限が近付いたお買い得シールがついたものを選ぶこと。発酵が進むことで酸味が増した風味を味わうことができます。
そしてもう一つは価格。どの季節も1パック755円(税込)ですが、これを高いと感じるか安いと感じるかで意見が分かれそう。
具材のバリエーションも豊かでご馳走感のあるキムチですから、キムチを脇役とせず主役級に堪能することで満足度を高めることはできるでしょう。
今は冬バージョン。さあ、あなたのお気に入りはどの季節ですか?
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12