今回、独創性の高いコンビが多くファイナリストに残った背景には、決勝戦の審査員の交代が関係しているとの見方も強い。

「昨年をもって、オール巨人師匠と上沼恵美子さんが決勝戦の審査員を卒業するとのこと。代わりの審査員が誰になるのかはまだわかりませんが、少なくとも巨人師匠と上沼さんは、オーソドックスな漫才を高く評価する傾向があり、逆に前衛的な漫才にはあまり点を入れていません。

 この2人が審査員にいる状況で、キュウやヨネダ2000が決勝に上がっていたら、想定よりも低い点数をつけられてしまい、その場の空気がおかしくなる可能性があったわけです。でも、今年からは2人がいないので、より新しいスタイルの漫才を決勝戦で見せることができるようになったんです」(同)

 これまでも“審査員の好み”によって結果が大きく左右されやすいと批判されることも多かったM-1グランプリ。今年からは、そのような心配も薄れているようだ。