続く「dreamy reality」はシンガーソングライター・butajiと、yahyelのメンバーとしても活動するMiru Shinodaによるコライト。butajiは近年ドラマ主題歌にもクレジットされており、『大豆田とわ子と三人の元夫』の「Presence」や、『エルピス—希望、あるいは災い—』の「Mirage」で抜群のポップセンスを見せている注目株だ。「dreamy reality」は夜の空気漂うメロウなR&Bナンバー。美しいメロディに乗る緻密なコーラスワークにも耳を奪われる。
通常盤のみ収録の「Answer」は、V6作品にも参加していたDef TechのMicroと、Def TechのプロデューサーでありギタリストのNagachoが手がけている。本作中唯一のストレートなメッセージソングで、〈勝たなくていい 負けなければいい〉と聴き手にそっと寄り添いつつ、優しさだけでなく熱さも兼ね備えた人生讃歌となっている。極限まで削ぎ落としたシンプルなサウンドだからこそ、楽曲のメッセージがよりくっきりと浮かび上がってくる。
R&Bやエレクトロサウンドをベースにしつつもチルな空気を纏ったサウンドスケープは、いわゆるベッドルーム・ポップの温度感に近いかもしれない。例えばその代表選手とも言えるクレイロ(Clairo)や、英語もスペイン語もフラットに楽曲に取り入れているクコ(Cuco)といった海外のアーティストとも共通する部分がありそうだ。現行のポップミュージックとの同時代性を意識しつつも、タイトルの『NEWWW』にある「3つのW」はVが6個と解釈することができ、グループ時代からの接続も感じさせる。V6(=WWW)の流れを継承しつつ、よりクリエイティブを深化させた新しい(=NEW)アイドル像を打ち出す。まさに名は体を表す、納得の1枚である。
提供・日刊サイゾー
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