平野紫耀版『クロサギ』真の敵討ちがいよいよ開幕! 狙うは“エリート銀行員”佐々木蔵之介
(画像=Paravi配信ページ、『日刊サイゾー』より引用)

 11月25日、King & Prince・平野紫耀主演のTBS系金曜ドラマ『クロサギ』の第6話が放送された。父親が遭った詐欺によって家族が崩壊し、「詐欺師を騙す詐欺師=クロサギ」となった黒崎高志郎(平野紫耀)は、父親を詐欺にかけた御木本(坂東彌十郎)を前話で追い詰め、ついに引導を渡した。しかし、どうやらそれで終わりではないということが匂わされていたが、第6話では仇となる新たな敵の存在が浮上。クロサギが詐欺の闇にずぶずぶと入り込んでいく、期待と不安が入り混じる第2幕の開幕となった。

 詐欺師界のフィクサー的存在である桂木敏夫(三浦友和)を裏切ったことで、黒崎に喰われてしまった御木本。しかし御木本への“復讐”は、黒崎にとって苦い結末をもたらした。腹心・垣根(金井勇太)は桂木の謀略に巻き込まれて命を落とし、御木本も自らの頭に引き金を引いた。黒崎を追って香港までやってきた警察官・神志名将(井之脇海)から言われた「お前はもう、詐欺師じゃない。人殺しだよ!」という一言。そして、詐欺師として黒崎を育てた桂木について、「父親を失ったお前を桂木が拾って、教えて、育てた。桂木は今のお前の父親だよ」と指摘した御木本の言葉。黒崎は、自分が信じてきたものが揺らいできているのを感じているようだ。御木本から回収した50億円について、「お前の取り分は抜いてあんのか?」と桂木に言われると、「いらないよ」と返答。そしてずっと桂木のことを「親爺(おやじ)」と呼んでいたのが、いつの間にか「あんた」「あの人」に変わり、「親爺」とは呼ばなくなっていた。

 さらに、ここにきて黒崎と、あのレギュラーキャラクターの意外な関係性が明らかになった。神志名の上司である警部補・桃山哲次(宇野祥平)である。かつて黒崎家の事件を担当しており、いままでの回でも黒崎の心情を慮る場面も見られたが、それもそのはず、桃山は黒崎の父親から詐欺の被害届を受理したものの、何の証拠もつかめず、黒崎の父親は一家心中を引き起こしてしまった。桃山は、黒崎家を救えなかったという後悔とともに、事件に対する責任を感じていたのだ。「ずっとお前に謝りたいと思っていた」という桃山から「すまなかった」と謝罪を受けた黒崎だったが、御木本への復讐が終わったのだから足を洗えと説得されても、「でも、まだ終われない」と、クロサギを続けると明言する。それは、御木本が最期に放った「お前の復讐は終わりじゃない」「お前の敵(かたき)は俺で終わりじゃない」という言葉の真相にたどり着きたいからだろう。

 そしてその黒崎の敵が、佐々木蔵之介演じる宝条兼人だ。金融王手「ひまわり銀行」の経営企画部門・執行役員という人物。インタビュー中に「金融界を牽引するリーダー」と紹介されると謙遜してみせる姿からは、悪人の気配は感じられない。だが、インタビュアーに「日本経済は今後どうあるべきか」と問われると、宝条は「日本が世界に対抗するには資産力が必要です。そのためには吸収合併によって、メガバンクを超える巨大銀行、いわばギガバンク、テラバンクをつくる。そうした巨大化戦略が不可欠」とほほ笑みながら答える。そのやわらかい口ぶりには似合わぬ大胆な構想に、宝条が野心家であることがうかがえた。