◆50億円で会社の価値を示す

――2021年には50億円の売り上げを目標とし、それを達成したと聞いています。それは想定していたことでしょうか?

金「2020年の『独身の日』の売り上げは30億円くらいで、2021年では50億円にアップしました。50億円という目標を設定したのには理由があります。2021年の2月にARTISTIC&CO. の先代の創業者が亡くなりました。それは大変ショックな出来事でした。また、そのことによって、『この企業は大丈夫なのだろうか?』というまわりからの不安な目線もあったように思います。

だから、『創業者が残してくれたものは、一時的なものではなく偉大なものだから、私たちは大丈夫』と証明したいという気持ちがありました。そのような背景から、『ダブルイレブン(「独身の日」のこと)を目がけて頑張るしかない』という気持ちで、創業者の残したものの価値を示すためにも、50億円という数字を設定し、達成にいたりました」

◆売り上げが集中する「独身の日」

独身の日
※画像はイメージです
――「独身の日」の1日で50億円を達成したのでしょうか?すごいことですよね。

金「11月11日に販売しているのは事実なのですが、実際は予約が10月20日くらいから入り始めます。消費者のみなさんは独身の日を待って買う、という訳なんです。だから実際のところは、1ヶ月分の売り上げをその日に集中させるというイメージの方が近いです。

だったらバラバラに売ってもいいのでは?と思う方もいるかも知れませんが、そのお祭りの日に集中させることで、皆さんの購買欲が高まるという効果もあります。日本で福袋に多くの人が並ぶのと同じようなイメージですね。中身がわかる福袋をその日に買う感じです」