子供名義の口座で貯金しているお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、子供名義の口座を親が管理していると、税金を支払わなければいけなくなることがあります。
今回の記事では、子供名義の口座で税金がかかってしまう5つのケースと対応策について、ファイナンシャル・プランナーの勝目麻希さんが解説します。
1.年間110万円を超えた入金
通常、お金などの資産を贈与すると10%~55%の贈与税がかかります。しかし、暦年贈与の制度として、受贈人(お金を受け取る人)一人につき年間110万円までの贈与であれば贈与税はかかりません。
例えば、1年間の贈与が母親から50万円、父親から50万円の贈与であれば贈与税を支払う必要はありません。しかし、母親から100万円、父親から100万円という形で年間110万円を超えて子供名義の口座に振り込まれると、贈与税がかかってしまいます。
2.子供が口座の存在を知らない
子供が銀行口座の存在を知らないと、名義預金とみなされる可能性があります。名義預金とは、口座名義人と真の預金者が異なる預金のことで、口座名義の子供が銀行口座の存在を知らなければ名義預金とみなされる可能性があります。
過去に、親が子供に内緒で子供名義の口座に積み立てていたものが、裁判で名義預金と判断されたことがありました。名義預金とみなされれば贈与は成立しないので、金額によっては贈与税や相続税がかかります。
3.親が通帳や印鑑などを管理している
親が通帳や印鑑を管理しており、子供が自由に使えないケースも名義預金とみなされる可能性があります。子供が管理できる年齢ならば、子供に通帳や印鑑は渡しましょう。
4.子供名義口座に振り込まれた生活費を子供が投資などに使った
例えば、大学生で一人暮らしをしている子供に数百万円仕送りをしても、生活費として使っているのであれば贈与にはなりません。
しかし、子供が投資など生活費以外に使えば贈与とみなされ、暦年贈与の枠を超えると贈与税がかかってしまいます。