◆3位 リスキリング 51.5%
政府肝いりの政策に関連したワードですが、残念ながらほぼ認知されていません。これは新しい産業構造に対応するため、働く人達が新たなスキルを身につけられるよう学び直しをうながす言葉。“再び”(re)“技術を学ぶ”(skilling)と、いちいち分解しないと意味がつかめないのが難点。口臭対策かと思った。
◆2位 OBN(オールド・ボーイズ・ネットワーク)54.5%
これは読んで字のごとく、古い価値観を持った男性中心の組織では女性の活躍や多様性が失われることを表した言葉です。
でもせっかく“おっさん”っていう日本語があるんだから、そっちで新語作ったほうがいいような気がしますけど。どうでしょう?
◆1位 インティマシー・コーディネーター 58.5%
残念ながら、今年の誰も知らない新語・流行語の頂点になってしまいました。言葉の意味は、映画やドラマなどの性的描写のシーンで俳優と制作サイドの間に立ち、双方が理解し納得する表現を調整する人たちのことをいいます。
過激なシーンを撮影したことで精神的苦痛を受けたという俳優が少なくないことから生まれたムーブメントが、この職業が注目されつつある背景に存在しているよう。今後日本でも重要な存在になるはずです。これを機に認知されるよう願いましょう。
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オリンピック一色だった昨年とは打って変わって、今年は多様化する社会を反映したワードが多く選出されている印象を受けました。それゆえ、誰もが知っている流行語という形態も年々難しくなっているような気がします。
色々な意味で時代の変わり目を感じるランキングでした。トップ10と大賞の発表は12月1日に発表です。
【調査概要】
調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(30~40代女性)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。
調査期間:2022年11月29日
有効回答者数:30~40代女性200人
<文/沢渡風太>
【沢渡風太】
『女子SPA!』『日刊SPA!』で芸能記事を執筆するTVウォッチャー。日本亭のCMが狂おしいほど好き。Twitter⇒@hootersawatari