◆「モノに支配されちゃダメよ」

──ナタリーさんとは、どんなお話を?

「本当にいろいろなことを。この日もたくさんのことをお話ししました。かつてナタリーさんは、パリのオペラ大通りの大きな80平米のアパルトマンに暮らし、別に80平米の仕事部屋もあって、企業のインダストリアルデザインやテーブルアートのクリエーションの仕事で日本にも50回以上訪れていたそうです。

最上のリュクスと究極のミニマムを知るナタリーさんの言葉はすべてまっすぐで、心にズーンと響いてきます。『モノに支配されちゃダメよ』とか、『想像力と創造力を働かせるのよ』とか。ナタリーさんの言葉の一つひとつが、ときには私の心をグサッと突き刺し、ときには私を温かいエネルギーで包んでくれるんです。

70歳のナタリーさんの言葉や考え方は、いまの私には真似はできないけれど、さまざまな刺激を与えてくれます!」

◆屋根裏部屋で、幸せで満足している

屋根裏部屋で暮らして16年。この16年とても幸せで満足しているというナタリーさんの珠玉の言葉や、おもてなしメニューのレシピも『セゾン・ド・エリコ』VOL16で紹介しています。

「私にとって不可欠なのは、ネコと音楽と料理。そして食事の幸せな時間を人と分かち合うこと」というナタリーさん。エレガンスとは何か、を考えさせられますね。

<文/女子SPA!編集部 写真/『セゾン・ド・エリコ』VOL16より>

【中村江里子】

本名:エリコ・バルト/1969年東京生まれ。フジテレビのアナウンサーを経て、フリーに。2001年にバルト氏(化粧品会社経営)と結婚、パリに暮らす。現在は3児の母で、パリと東京を往復しながら各メディアで活躍中。ライフスタイルブック「セゾン・ド・エリコ」シリーズ、近著『パリのおうち時間』 Instagram:eriko.nakamuraofficial