毎日忙しくしていると、つい身体を動かすのがおっくうに……普段から運動ができていない人は「ヨガ」をはじめてみてはいかがでしょうか。今回は、自宅でできて身体にもしっかりと効果が期待できるヨガポーズを3つ紹介します。日常生活での「身体の使い方」や「心がけ」からコンディションを整えましょう!

ヨガで身体の調子を整えよう!

今回ヨガポーズを教えていただいたのは、青森市で「YOGA STUDIO oNeself」を運営するヨガインストラクターの成田眞望(なりたなおみ)さんです。取材では実際にレッスンを受け、身体を動かしながら筋肉に効果的なヨガポーズを教えていただきました。

「YOGA STUDIO oNeself」は、2019年10月にオープンしたヨガスタジオ。身体の仕組みを学びつつ自力整体の効果も期待できるヨガ解剖学をベースにしたヨガが学べます。

ただなんとなくポーズを取るのではなく、意味のある位置(アライメントといいます)を理解しながら、個人の身体の可動域に合わせたヨガを教えてくれるヨガスタジオです。20~80代まで幅広い年齢層の人たちに利用されています。

「体力に自信がない」「ケガや病後回復時期」といった人から、ヨガインストラクターになりたい本気の人までさまざまな人が通う人気のスタジオです。「ヨガを行うことで、身体のことをより一層知ることができ、自分の身体と向き合う時間になる」と話す成田さん。自身の身体をよく見てよく知ることがヨガの第一歩だそうです。

身体を動かさないとどんなことが起こる?

ビジネスパーソンとして日々の生活を過ごす中で、普段から身体を動かす機会がある人はどれくらいいるでしょうか。身体を動かさないと一体どんなことが起こるのか、成田さんにうかがいました。

成田さん(以下、成田):身体を動かさないということは、筋肉を使わないということです。筋肉は使わないところからどんどん細く硬くなってしまい、血流が悪くなります。特に女性は「冷え症」や、冷えからくる「婦人科系のトラブル」が起きやすくなってしまいます。また背骨を使わないことによって自律神経が作用し、気持ちの面でも落ち込みやすくなるなど身体の不調を引き起こす原因になるんですよ。

身体を動かすのが苦手な方に、ヨガは最適です。ヨガにはたくさんの種類やポーズがあり、座っただけのポーズもあれば、逆立ちするようなきついポーズもあります。自分に合った種類のヨガを見つけられれば生活の中に運動習慣を根付かせることができる……それがヨガのいいところです。

身体を動かさないことが、負の連鎖の始まりになってしまうのですね!身体を動かすためにスポーツジムに通う人もいますが、もともと運動が好きでない人にとっては運動を習慣付けること自体ハードルが高いと感じるかもしれません。

ヨガは筋トレとストレッチを繰り返している!

成田:ヨガには筋肉を使ったあとに「伸ばす動作」が必ず入ります。これは筋トレとストレッチを繰り返すのと同じことです。またポーズをキープして(止めて)いても呼吸することによって、筋肉にはきちんと効いています。安全な状態で筋肉に刺激を与えるため高齢者でもできるのです。ゆっくりしたヨガの動きはインナーマッスルにも効果的なんですよ。

筆者も実際にレッスンを受けてみると、ゆっくりとした動きでじわじわと筋肉に効いてくる感じを実感できました。自分の身体の位置を確認しながらポーズを取ることで「背中が曲がっている」「お手本のようにまっすぐにできていない」など気づくことも盛りだくさん!まさに自分の身体と、丁寧かつ本気で向き合う時間といえるでしょう。

初心者でも大丈夫!自宅で実践できるヨガポーズ

運動が苦手なヨガ初心者の筆者でもできるヨガポーズを「立ち姿勢」「座り姿勢」「仰向け」といった3つの姿勢で教えていただきました。

立ち姿勢:女神のポーズ

女神のポーズは、下半身全体と腹筋に効果があるポーズです。動きがゆっくりのためじわじわとインナーマッスルに効いてきます。実はスクワットの一種でもあるこのポーズ。ポーズを取りながら呼吸を2回くらい繰り返しただけで身体がぽかぽかに!大きな筋肉を使うことで代謝も上がるそうです。

1.足の爪先をやや外向きにして大きく開き両手は腰に当てて背骨を伸ばします。

2.鼻から息を吸って次の吐く呼吸でお尻を後ろに突き出していき膝を曲げていきます。このとき背骨を丸めないようにしましょう。

3.両膝が内側に入らないギリギリのところで止めて呼吸を続けましょう。

4.体重はつま先ではなくかかとに乗せるようにしましょう。

座り姿勢:内ももを鍛えるポーズ

体育座りを正したようなこのポーズが、筆者が一番つらかったポーズです。背中を伸ばしたつもりで自分の姿を鏡で見ると、背中が丸まっていて驚愕!「背中が丸くならないように体育座り」するだけで、普段運動しない骨盤まわりから内ももにかけての筋肉がぶるぶる震えだしました。簡単に見えて身体に効くポーズです。

1.お尻の骨(坐骨)で床を押すようなイメージで背骨を伸ばし、膝を立てて座ります。このとき背中が丸くならないように注意しましょう。

2.両手を胸の前で合掌します。このとき背中が丸くなるなら1の状態に戻しましょう。

3.背中が丸くならないところでツイスト(ひねる動き)していきます。このとき両膝が開かないように気をつけましょう。

4.余裕のある人は1の状態から両手を上げて、膝が開いたり背中が丸くなったりしないよう気をつけながら呼吸をしてみましょう。

5.さらに負荷をかけたい場合は足を閉じた状態で膝にペットボトルをはさんで落とさないようにしながら呼吸をしていきます。