前回のPart1でウサギがどんな動物か、おわかりいただけたことと思います。今回は、ウサギにとって特に大切な食餌の管理と、実際にウサギを飼育する際の注意点についてお話しましょう。

ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)
ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

ウサギは草や野菜を主食とする草食獣です。元気で長生きにふさわしい食餌は、不足しがちな粗繊維分を満たしている食餌でもあります。望ましい食習慣をつけるために、成長期から新鮮な野菜や牧草、ラビットフードなどを主食として用いることが理想です。

発育期や妊娠授乳期には、カルシウム分やタンパク質の豊富なアルファルファを素材としたラビットフードが望ましいとされます。

充分成長したウサギには、アルファルファよりもカロリーやミネラルのコントロールがしやすいチモシーなどを主体としたラビットフードや牧草、野菜での栄養管理が適します。入手当初の幼兎の頃から、これらの食餌の味に慣らせておくことが肝要です。また、食餌は一年中安定して入手できる事も必要です。

ウサギの栄養に関する研究が進んで、様々な種類のラビットフードが発売されるようになりました。結石などの疾患予防に配慮したものや、歯に負担をかけないように配慮されたものなどが、動物病院や専門店などで入手できるようになっています。種類が多くて迷うところですが、年齢や体質、疾病に合わせてご利用になると良いでしょう。

ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

野菜は様々なものを与えることができます。 一般家庭で与えやすい野菜としては、キャベツ、白菜、ニンジン、ブロッコリー、チンゲンサイなどですが、野草、マメ科の植物のレンゲ、シロツメグサ、クズ、キク科の植物のタンポポ、ナズナ、このほかオオバコ、ハコベ等も良いとされます。牧草としては、アルファルファやチモシー以外では、イネ科のオーチャードグラス、イタリアンライグラスなども勧められます。

ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)
ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

濡れた青草、タマネギ、毒セリ、キンポウゲなどは良くありません。有毒な植物としては、エニシダ、ルビナス、セイタカアワダチソウ、キツネノカミソリ、スイセン、タケニグサ、クサノオウ、ヒヨドリジョウゴ、イヌホウズキ、ヨウシュチョウセンアサガオ、ワラビ、キョウチクトウ、ニチニチソウ、シャクナゲ、アセビ、アメリカヤマゴボウ、トウダイグサ、アサガオ、ディフェンバキア、クワズイモなどが挙げられます。名前だけ聞いても実物と一致しないと困ってしまいますので、図鑑などを見て確かめておくと良いでしょう。「アニファブックス別冊『ウサギ』(株)スタジオエス出版」などが写真もきれいでお薦めの一冊です。

ウサギの飼い方Part2
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

主食としてご利用になるラビットフードや牧草、干草の在庫は少々余裕を持つようにしましょう。与える量は、朝よりも夕方の餌を多めにしましょう。また、夜中を過ぎてのドライフード類の置き餌は控え、干草などを置いておく方が良いようです。ウサギを飼育しておられる方から、「牧草が必要なのは判るけれども、好んでは食べない」と言うお声が良く聞かれます。食事の変更は、方法も大切で、一度にすべてを変更すると無理が生じますので、まず間食を控え、クッキー類やドライフルーツ、乾燥野菜などを少なくし、ドライフードも控えめてみましょう。牧草は常に置いておくようにしてください。そして、根気良く2~4週間くらいかけておつきあいしてあげてください。パンやクッキーを与えると喜んで食べるウサギは少なくありませんが、「ウサギ用クッキー」やエン麦などの高カロリー食を与えていると、歯の疾患や肥満、泌尿器の結石性疾患の誘因になる事があるようですから、なるべく控え目にしましょう。