猫を迎えるにあたって心配なことのひとつは、その費用ではないでしょうか。生活費はもちろん、ワクチンや去勢・不妊手術費、健康管理にもお金がかかります。
そこで今回は、猫を迎えるにあたってかかる費用について解説をしていきます。
猫にかかる費用~初期費用~
まずは、猫を迎える際の初期費用について解説していきます。
ワクチン
猫のワクチン接種は必須のものではないですが、感染症のリスクを回避するために接種することをおすすめします。ワクチンの種類には以下のようなものがあります。
【猫のワクチンの種類】
- 猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症〈猫伝染性腸炎)
- 猫クラミジア感染症
- 猫白血病ウイルス(FeLV)感染症
- 猫免疫不全ウイルス感染症(FIV、猫エイズウイルス)
一般的に、全ての猫に推奨されるのが「3種混合」と呼ばれるもので、上記の1,2,3に当たります。また、多頭飼いなどで他の猫と接触する機会がある場合は、3種類以上の混合ワクチンを接種することが望ましいとされています。
【費用】
・3種混合ワクチン:4,000~6,000円程度
・4種、5種混合ワクチン:5,000~8,000円程度
こちらは一般的な価格目安で、動物病院によって異なるので事前に確認をしておきましょう。
日本では、成猫になってからは1~3年に1回接種が推奨されていますが、海外のガイドラインでは3年に1回で十分という考え方が定着しています。飼育環境などによって異なるので、かかりつけの動物病院で相談の上、決めると良いでしょう。
ワクチン接種の注意点として、「副反応」が出る可能性があります。接種後、猫の変化をよく観察できるよう、飼い主さんの時間的余裕がある日にワクチン接種を行うことをおすすめします。
トイレ用品
生活必需品として欠かせないのがトイレ周りのグッズです。トイレ本体に加え、トイレシーツやトイレ砂などが必要になります。猫はトイレにこだわりが強いので、合わないと我慢をしたり、粗相をすることもあります。また、トイレの我慢から病気になることも。
【費用】
・トイレ本体:1,000~3,000円程度
・トイレの砂:500~600円程度(2.5L)
・ペットシーツ:10~100円程度(1枚)
トイレ砂やペットシーツは定期的に購入する必要があり、年間12,000円程度とされています。 (参考:アニコム損保 ペットにかける年間支出調査 2019)
また、トイレ本体の費用は一般的に上記が目安ですが、自動で排せつ物を片付ける機能が付いているものもあり、その場合は10万円を超えるものもあります。
フード・ウォーターボウル
猫のごはんを入れるフードボウルと、水を入れるウォーターボウル。それぞれに専用のものを用意すると良いでしょう。
【費用】
・フードボウル:1,000~1,500円程度
・ウォーターボウル:1,500円程度
フードボウルとウォーターボウルを用意するときに考えたいのは、猫にとって食べやすく飲みやすい高さかどうかです。フチの高さや厚さは商品によって異なるため、愛猫の大きさに合わせて選びましょう。
一般的なお椀型のフードボウルでも問題はないですが、床に置いてごはんをあげると猫は首を下に傾けて食べることになるので、食べにくい場合もあります。おすすめは脚付きや台付きのものです。
予算をかけたくないという場合は、お椀型のフードボウルを、お菓子の箱や台に乗せるなど工夫をしてもよいでしょう。その場合は、ずれ防止のマットを一緒に使うと安全です。
キャットケージ
留守番時や、一時隔離する際など愛猫の安全確保に役立つのがキャットケージです。子猫のころから慣らしておけば、安全で安心できる居場所としてくつろぎのスペースとなります。
【費用】
・キャットケージ:20,000~40,000円
ケージには大きさや高さ、材質で様々な種類があります。高さがあるものを選べば、上下運動が出来たり、高所を好む猫の居場所づくりにもなります。トイレやベッドを置くことで、猫の居住スペースとして活用もできるので、お部屋に置くスペースがあればゆったりと過ごせる高さがあるものがお勧めです。
窓を開けるときや、アイロンがけなど猫の危険を回避するためにもケージを上手く活用して安全な環境づくりをしてあげましょう。
おもちゃ・キャットタワー
愛猫がストレス発散や適度な運動ができるよう、猫の習性に合わせて環境をつくるのも飼い主さんの役割です。そんな時に役に立つのが、おもちゃやキャットタワーです。
【費用】
・おもちゃ:500円~
・キャットタワー:10,000~20,000円程度
おもちゃは種類によってかなり価格が異なりますが、一般的な猫じゃらしなら、2本セット/500円程度で購入できます。おもちゃには様々な種類があり、迷ってしまう方も多いと思います。愛猫が気に入るかどうかはもちろんですが、構造や素材、耐久性などにも注意しましょう。
例えば、ヒモが付いているものは誤食に注意する必要があったり、素材や耐久性によっては、かじっているうちに壊れてきて破損部分を飲み込んでしまったりすることもあります。おもちゃは購入したら与えっぱなしにせず、遊ぶときは見守るようにしましょう。
また、キャットタワーには、突っ張りタイプや据え置きタイプなどさまざまなタイプがあります。部屋の広さや高さに合わせて選ぶのがよいでしょう。
キャリーバッグ
猫を外に連れ出す際に必要なのがキャリーバッグです。種類によって価格に幅はありますが、一般的には以下の通りです。
【費用】
・キャリーバッグ:6,000円~
動物病院など外出するときに便利なキャリーバッグ。リュック型のものや肩掛けタイプなどさまざまなタイプがあり、一般的な価格は6,000円程度です。愛猫のサイズや用途に合わせ、ストレスがかからないものを選びましょう。