猫にかかる費用~日常的にかかる費用~

最初に必要なものを揃えたら終了ではなく、猫と暮らすためには日常的に様々な費用がかかってきます。

フード

猫の健康な体作りのためにも、毎日欠かせないのがキャットフードです。

【費用】

・キャットフード(1ヶ月目安):3,000円~(1.5kg)

猫の主食には栄養バランスの取れた「総合栄養食」と表示されたキャットフードを与えましょう。キャットフードには、大きく分けて「ドライフード」と「ウェットフード」の2タイプがあり、ウェットフードの方が嗜好性が高く、価格もドライフードより高い傾向です。ドライフードの種類はさまざまで、プレミアムフードと呼ばれるフードには、添加物などの使用をより少なくしたもの、小麦不使用、オーガニック認定素材使用などあります。1.8㎏で500円程度のフードもありますが、健康な体作りのためにも質の良いフードを選ぶようにしたいですね。

猫の体重によって1日の給与量は異なります。平均するとおよそ1日60g程度と言われており、約1ヶ月で1袋を消費する計算になります。猫は腎臓疾患や尿路疾患予防のため水分摂取に配慮が必要な動物です。特にドライフードを与える場合は、いつでも飲水ができるように部屋の数カ所に水飲み場を用意するなど工夫しましょう。

「アニコム損保 ペットにかける年間支出調査2019」では、「フード・おやつ」の項目の平均値は49,713円/年という結果でした。1ヶ月に換算すると4,142円です。おやつを含んでいるのを踏まえても、メインはフードなので、良質なフードを求めている飼い主さんが多い傾向にあることが分かります。

病院や検査

飼い主さんに欠かせない役割が愛猫の健康管理です。猫には公的な医療保険がないため、治療費が高額になってしまう場合も考えられます。病院によっても、診察費と治療費に幅があることを知っておきましょう。

【治療費用】

・治療費(年間): 24,000円程度

「アニコム損保 ペットにかける年間支出調査2019」では、「ケガや病気の治療費」は23,919円/年という結果になっています。1ヶ月あたりに換算すると1,993円になります。猫が比較的かかりやすい病気の一つが「慢性腎臓病」です。一度かかってしまうと長くこの病気と付き合うことになり、定期的に費用がかかるので、さらに負担が大きくなります。その他おもちゃの誤食や外耳炎などでも病院に行く猫が多い傾向にあります。

また、健康な体を維持するためには、健康診断も欠かせません。猫の健康診断は人間と同じく、基本的な検査とオプション検査が存在します。

【健康診断費用】

・基本的な検査:5,000~10,000円程度
身体検査(体重・体温測定、視診、触診、聴診、問診など)、尿検査、便検査、血液検査など
・オプション検査:10,000~35,000円程度
レントゲン検査、超音波検査、心電図検査、歯科検診など
・特殊検査:50,000~200,000円程度
全身麻酔を伴うCT検査・MRI検査、内分泌検査など

こちらはあくまで目安です。検査項目や費用は動物病院によって大きく異なるので、必ず事前に確認しておきましょう。頻度は成猫で1年に1回、6歳を超えたら半年に1回、高齢になると1年に3回程度受診することが理想的です。猫の健康状態によっても変わるので獣医師に相談してみましょう。

健康診断の注意点として、検査内容によっては食事が影響するため、当日の朝は食事を与えないようにしましょう。また、持病があり、すでに飲んでいる薬がある場合は、事前に獣医師に相談をしておきましょう。

お手入れ(グルーミング)

猫が快適で清潔に過ごすためには、ブラッシングや爪切りなど身体のお手入れは欠かせません。必要な用品ついて、解説します。

【自分で行う場合の費用】

自分でお手入れを行うにあたって、必要なグッズをそろえる必要があります。

・ブラシ:1,000円程度~
・爪切り:1,500円程度~

猫用ブラシは種類が豊富です。それぞれの猫の毛質や使用目的に合わせて、最適なものを選ぶことが重要と言えます。爪切りは切れ味や安全性を考慮して専用のものを使用することで猫への負担を軽減します。

ブラッシングや爪切りは一生必要なお手入れです。しかし、猫が嫌がっているのに無理やり行ってしまうと、猫との関係が悪くなることがあります。子猫の時期から猫が受け入れやすい方法で少しずつ気長に慣れさせるようにしましょう。

【トリミングサロン・動物病院で行う場合】

犬のトリミングサロンの中には、猫のシャンプー・お手入れを行う店舗もあるため、プロにお任せすることも可能です。また、爪切りなどは動物病院で対応しているところもあります。事前に猫の受け入れをしているか確認の上、費用を聞いておくと安心です。

猫の去勢・不妊手術にかかる費用

去勢や不妊手術は、望まない妊娠を防ぐのはもちろん、発情期の興奮によるストレスの軽減や乳がんなど病気の予防にもつながります。去勢や不妊の手術費用は動物病院により異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。

【費用】

・不妊手術目安:20,000~40,000円程度
・去勢手術目安:10,000~20,000円程度

手術代の他に、麻酔がかけられるか判定するための血液検査や、X線検査の費用がかかることがあるので、事前にどの程度費用がかかりそうか、病院に確認しておきましょう。また、手術後のエリザベスカラーなどにも費用がかかります。

まとめ

今回は猫と暮らすにあたってかかる費用の目安を解説してきました。この記事を参考に、日々の生活用品だけではなく、去勢・不妊手術費用、ワクチンや各種予防費など日々の健康管理に必要な費用も準備しておきましょう。そして、常に猫との暮らしを快適にするための環境づくりを心がけましょう。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

【こちらの記事も読まれています】
犬が吐く理由は?犬の嘔吐の原因や対処法、子犬の嘔吐について獣医師が解説
【獣医師監修】「猫が撫でられるとうれしいポイントと絆を深めるコミュニケーション術」
犬の咳、くしゃみ、鼻水の原因とは?考えられる病気と対処法を獣医師が解説!
猫に好かれる人・嫌われる人の行動や特徴とは?
犬同士が仲良しの時に見せる行動・サインって何?