「山のポーズ」は、とてもシンプルな立位の基本のポーズ。
「ただ立てばいいんでしょ?」と思うかも知れませんが、“ただ立つ”ことを正しく行うのは、実は難しいのです。
今回は「山のポーズ」について掘り下げてみましょう。
山のポーズとは
「山のポーズ」はシンプルでありながら、奥深く難しい立位のポーズ。
サンスクリット語では「Tadasana(タダーサナ」と呼ばれ、「Tada(タダ)」は「山」という意味になります。
側から見ると、ただ立っているだけのようである「山のポーズ」ですが、シンプルにまっすぐ立つことの大切さと難しさを実感できるポーズです。
いくつものポイントを意識する必要があり、正しい「山のポーズ」を目指すことは、自分のカラダとじっくり向き合うことにつながります。
山のポーズの効果3つ
正しい「山のポーズ」ができるようになると、さまざまな効果が期待できます。
ただまっすぐに立つという、最もシンプルなポーズで得られる3つの効果をご紹介します。
姿勢の改善
人のカラダには、それぞれ“クセ”があるものです。
「山のポーズ」を正しく理解することで、自分のカラダを正しい姿勢に導くことが可能です。
山のポーズを行う際には、意識するポイントがたくさんあります。
足先から頭のてっぺんまで、自分の立ち方を意識することで、カラダのクセに気がつくキッカケになるでしょう。
日常生活の中で立ち方を意識することは、ほぼありません。
無意識のうちに、重心が傾いていたり、背中が丸まっていたり、骨盤が前傾や後傾していたりします。
山のポーズを行い、「正しく立つ」ことを意識すると、徐々に姿勢の改善につながるでしょう。
気持ちが落ち着く
「山のポーズ」を行う時には、ヨガインストラクターの指示とともに、カラダを自分の脳でスキャンしていきますよね。
それはもちろん、ひとりでヨガを行う際にもできることです。
ただ立つというシンプルなポーズだからこそ、カラダの隅々まで意識を及ぼすことができます。
カラダだけを意識することで、他の余計なことを一旦忘れ、脳内をリフレッシュすることにつながります。
そのような理由から、山のポーズを行うことで気持ちを落ち着ける効果が期待できます。
腰痛や坐骨神経痛の改善
腰痛や坐骨神経痛がある方の多くは、姿勢が歪んでいるケースが多いです。
本来の背骨は、横から見た時に自然なS字形のカーブを描いているもの。
しかし、カーブが急だったり、ほとんどなかったりする方も多いです。
山のポーズで正しい姿勢を見つけることで、背骨のカーブも整えられ、腰痛や坐骨神経痛の緩和につながります。
山のポーズのやり方
それでは、さっそく「山のポーズ」に挑戦してみましょう。
やり方
- 足を骨盤の幅に開いて立つ。足先を平行にする。
- 足の指を1度持ち上げ、ゆっくりと床の上に置く。足の親指、小指、カカトの3点に体重が分散されるように意識する。
- 息を吸いながら肩を持ち上げ、吐きながら下ろして耳から離す。
- 頭のてっぺんは上に引き上げるように意識し、背筋をまっすぐに伸ばし、腕はリラックスする。
- 目線は正面を向き、軽くあごを引く。
- そのまま5〜8回呼吸する。