果物で、プチ贅沢。
最近スーパーで見かける「台湾パイナップル」って、おいしいの?
先日、ある記者発表会で女優の米倉涼子さんが“ある果物”にハマっていると発言して話題になりました。
その果物とは、「台湾産パイナップル」。値段は高いものの、“芯までおいしく食べられる”という理由で人気になり、コロナ禍の1年間(2020~2021年)で、台湾からの輸入量が8倍以上にも成長しています(※財務省貿易統計より)。確かに、多くのスーパーで台湾パインを見かけるようになりました。
この台湾パイン。みなさんはもう食べましたか? 米倉さんが熱狂するほどの魅力は、いったいどこにあるのでしょうか? 今回は、「台湾パイナップル」の基本知識(どんな味?どう食べる?)について紹介します。
台湾パインは、甘くて柔らかいオリジナル品種
今回購入したのは、台農17号という品種
そもそもパイナップル(鳳梨)はブラジルが原産であり、熱帯から亜熱帯地方にかけて栽培されるトロピカルフルーツ。17世紀に中国を経由して台湾で栽培が広がりました。台湾では年中栽培されているものの、日本に入ってくるのはおおよそ3~7月という限定期間なので、今の時期に思いっきり味わいたいところです。
ズバリ結論から言うと、台湾パインが際立っておいしい理由は、台湾独自の上質な品種を、樹上でぎりぎりまで熟度をあげていることにあります。
「台湾パイン」とひとくくりに扱われがちですが、実はさまざまなものがあり、パッケージを見ると“台農〇号”と記載されています。これこそが品種名。
現在日本において多く流通されているのが“台農17号”ですが、他にも6号、20号、23号などいくつか出回っているので、お気に入りの品種を探すのも楽しそう。いずれにしても酸味が少なく甘味がたっぷりあること。芯まで食べられるほど柔らかくジューシーであることが特徴です。
海外産パインと言えば、現状では8割以上がフィリピン産。台湾産は日本ではまだまだレアな存在で、その割合は輸入パインの15%程度(2021年)ですから、気になる方は見逃さずに試してみた方が良いかもしれません。それでは次に食べ方の注意点のお話に入っていきましょう。
芯まで美味しく食べられる!切り方は?
切ってみると、熟しているのがすぐにわかる
台湾パインをタテに切ってみると、中央から下側にかけて蜜のようにも見える“黄金色”を確認することができます。これが完熟の証。
酸っぱくてかたいパインをおいしく食べるために、購入後しばらく置いておく習慣がある人は要注意です。台湾パインの場合すでに熟していますから、放置しすぎると黒くなってしまうのです。つまり、購入後は冷蔵庫の野菜室での保管がベストであることを覚えておきましょう。
台湾パインの多くは芯までおいしく食べられるため、切り方には特別ルールはありません。自由に中身をくり抜いて果肉を切り分けるのもよいですし、芯を切り落とす必要がないため、いつも通りにタテ型に切り分けるのも簡単です。