潰れる会社を見抜くには経営面にも注目しよう
会社が潰れるリスクを客観的に判断するには、決算情報などで業績を確認しましょう。
自己資本の割合や現金が極端に少ない会社は、潰れる可能性が高いです。
自己資本や現金が少ないと、お金が本当に必要なタイミングに対処できません。
現金などの自己資本が多いか少ないかは、貸借対照表やキャッシュフロー計算書から判断できます。
1年以内に現金に換えられる「流動資産」を、1年以内に返済しなければならない「流動負債」が上回っている会社は、経営状態が危険であるといえます。
会社の手持ちのお金よりも借金のほうが多い状況です。
コーポレートサイトにアクセスすれば、自社や転職候補先の財政状況を誰でも無料で調べられます。
従業員同士の噂や職場のなんとなくの雰囲気ではなく、第三者目線で会社の将来をチェックしてみてください。
会社が潰れる3つの原因
潰れるほどに会社の業績が傾く原因は、主に3つです。
- 大きな取引先との縁が切れる
- 業界全体の環境が悪化する
- 経営判断のミス
一般の社員には伝わってこない話でも、ニュースや会社からのプレリリースで分かることがあります。
勤めている会社や業界の動きには、敏感になっておきましょう。
1.大きな取引先との縁が切れる
会社自体の業績が良くても、大きな取引先との縁が切れて潰れる場合があります。
一部では、限られた取引先に売り上げを依存している会社があるためです。
・取引先が倒産する
・契約が終了する
・取引条件が変わる
このようなできごとで大口の契約がなくなり、自社も道連れになって潰れてしまいます。
1つの取引先からの受注を専門にしていたことが原因で潰れる会社も珍しくありません。
2.業界全体の環境が悪化する
会社の行動は正しいにも関わらず、業界全体の環境が悪化したことで潰れるケースもあります。
例えば次のような社会的な原因は、自社の経営努力だけでは倒産を防げません。
・原材料の価格が高騰する
・輸出入の規制が増える
・トレンド性がなくなる
たとえば、2020年から2021年にかけては新型コロナウィルスの影響があり、旅行や飲食などの業界で多くの会社が経営危機に陥りました。
3.経営判断のミス
社長が経営判断を誤ったことで、会社が潰れることがあります。
特に数字的な根拠が薄い状態で、社長がワンマンで決めてしまう会社は注意が必要です。
計画性のない新規事業をスタートさせたり、感情的な人事異動を繰り返したりすると、経営はやがて傾きます。
「社長だから絶対に最適な判断ができる」とは限りません。