3.猫にフードを与えるときの注意点
総合栄養食を基本に
市販のキャットフードには「総合栄養食」、栄養素を補給するための「一般食」「副食」などの区分があります。その中でも「総合栄養食」は必要な栄養素がバランス良く含まれ、そのフードと水分の摂取で健康を維持できるものを指します。日々の食事は「総合栄養食」を中心に与えるようにしましょう。
人間の食べ物は与えない
飼い主さんの食べている物を欲しがることもあるかもしれませんが、猫が食べると健康に害を及ぼしてしまう危険な食べ物はたくさんあります。
それは、ネギ類やチョコレートをはじめとして、フルーツや飲み物など多岐にわたるもの。
手作りフードも基本的には必要のないものなので、人間の食べ物は与えずに、キャットフードのみを与えるよう心がけましょう。
硬水はなるべく与えない
硬水の水はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれるため、猫にとっては腎臓に負担がかかり、尿路結石症の原因ともなるといわれています。
一般的に市販されているミネラルウォーターなどに対し過度に心配する必要はありませんが、できる限り硬水ではないものを与えましょう。
4.みんなが気になる猫の食事に関するアレコレ
おやつの頻度は?
おやつは、キャットフードでしっかりと食事をとっていれば、栄養素としては必要のないものです。また、一般的におやつを与える目安は、1日に必要な摂取エネルギーの20%以内。頻度ではなく割合に着目しながら調整し、適切な健康管理のためにも与えすぎないように注意しましょう。
好き嫌いが激しい場合はどうする?
猫は「いろいろな物を食べられたほうが生存に有利である」と考える、「ネオフィリア」という習性を持ちます。この習性によって、目新しいフードばかりを好んだり、選り好みをすることもめずらしくありません。
食べないからといって頻繁にフードを変えたり、猫の喜ぶおやつばかりを与えるようなことは好き嫌いを助長させてしまうので、栄養状態に問題がない限りはトッピングなどで工夫をしながら、一つのフードを続けてみてください。
食べても吐いてしまう
猫は、勢いよくガツガツと食べることによって嘔吐することがあります。
また、一日の食事の回数が少ないと、空腹の影響で食後に吐いてしまうことも。
一日に一度きり、たくさんのフードを与えるのではなく、少なくとも朝・晩の2回に分け、空腹を避けながらゆっくりと食事がとれるようにしましょう。
番外編 またたび
猫が好むまたたびは、マタタビ科マタタビ属の木になる「虫えい果」という実です。
猫の上あごにあるフェロモンを感知する器官を、またたび特有の成分が通ることによって、ゴロゴロしたりリラックスした状態になります。
ストレス発散や食欲増進の作用がありますが、大量に与えすぎると中枢神経が異常麻痺を起こす可能性があるため、その量には注意が必要です。
5.まとめ
さまざまな種類のある猫のフードは、年齢や体調、体型に合わせて選ぶのがおすすめ。
もちろん、安全面の担保された信頼のできるものが一番なので、飼い主さんが成分表をしっかりと確認する習慣や、獣医師と相談しながら選ぶことも大切です。
基本は総合栄養食を中心とした食事にしますが、選り好みをするときにはふりかけなどの副食も上手に使いながら、猫にとっておいしくて楽しい食事作りを心がけましょう。
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