【12月】手紙に書きたい時候の挨拶とは?
手紙の書き出しは、意外と悩んでしまうものですよね。今回は、12月に書くお手紙にふさわしい時候の挨拶をご紹介します。
仲のよい友達や親戚に贈るカジュアルな例文や、お仕事シーンでも使えるきちんとした例文などお相手別にお届けしますので、手紙を書く際の参考にしてみてください。季語を使った時候の挨拶を知っておけば、贈り物の多い12月シーズンにもスラスラとお手紙が書けますよ。
【12月】時候の挨拶におすすめの例文|上旬
二十四節気では、12月6日~8日ごろから「大雪」に入ります。そのため「大雪の候」といった時候の挨拶も可能ですが、雪があまり降っていない時や、降らない地域にはあまり適していません。
12月上旬によく用いられる季語は「向寒」「初冬」「孟冬」「小雪」「初雪」といった言葉です。初冬や、小雪といった季語は二十四節気では大雪の前に当たります。この時期だけではなく11月の末ごろから使えますが、大雪に入る前に使うよう心がけましょう。
12月上旬に仕事で使いたい時候の挨拶
- 初冬のみぎり、何かとお忙しいことと存じます。
- 向寒の候、貴社に於かれましてはご健勝にて何よりと存じます。
- 初雪のみぎり、貴社に於かれましては益々ご健勝のことと拝察いたします。
ビジネスにおける時候のあいさつでは、季語に加え「〇〇の候」「〇〇のみぎり」といった漢語調の書き方が好まれます。
できるだけ言葉は崩さず、きちんと感のある時候の挨拶を意識するとよいでしょう。12月はどの職種でも忙しくなりがちのため、例文のように多忙なことを案じる一言を入れるとよいでしょう。
12月上旬に目上の方へ送りたい時候の挨拶
- 屋根にもつららができるシーズンとなりましたが、いかがお過ごしですか。
- 12月に入りましたが、お変わりありませんか。
- 師走を迎え、なにかとお忙しいかと存じます。
祖父母や義里の実家への時候の挨拶は、口語調の柔らかな書き方がよいでしょう。寒くなり風邪をひきやすい12月には、体調を気遣う言葉を加えると喜ばれます。かっちりとした例文でよく使われる季語も、普段使いの言葉に言い換えると、友達や親戚にも違和感なく使えます。
12月上旬に贈る親しい方への時候の挨拶
- 寒い日々が続き、我が家でもこたつを出しました。そちらはいかがですか?
- いよいよスキーが楽しめるシーズンになりましたね。早速行っているでしょうか。
- 我が家のペットもストーブの前から離れないシーズンです。〇〇ちゃんはお元気ですか?
普段からよく会う友達や身内には、季語に加えてお相手の趣味やプライベートにまつわる時候の挨拶が喜ばれます。
ただ気を付けたいのが、「寒くなって嫌ですね」「忙しすぎて辛いです」といったネガティブな言葉を書かないこと。仲のよい相手であっても、ポジティブな時候の挨拶になるよう心がけましょう。
【12月】時候の挨拶におすすめの例文|中旬
12月21日ごろまでは、上旬同様二十四節気では「大雪」となります。使いやすい季語ですので、覚えておくと便利でしょう。また、「短日」「寒気」という言葉も使えます。日の短さや気候を表す言葉ですので、ぜひ活用してみてください。
さらに「霜寒」「霜夜」といった霜にまつわる言葉や「寒冷」という言葉も、12月全体を通してよく使われます。特に寒さが厳しいと感じる時には、例文にこの季語を当てはめてみるとよいでしょう。
12月中旬に仕事で使いたい時候の挨拶
- 師走の候、貴社に於かれましては益々ご繁栄のこととお慶び申しあげます。
- 寒冷のみぎり、皆さま、つつがなくお過ごしのことと存じます。
- 霜寒の候、○○様にはお変わりなくご壮健にて何よりと存じます。
12月全体を通して使える「師走」「寒冷」「霜寒」といった季語を使った時候の挨拶は、中旬にも使いやすいでしょう。会社の方へメッセージを書く際には、お相手の方が一人の場合は「〇〇様」と人名にし、部署全体に贈る場合は「皆さま」「貴社」と例文を変えると便利です。
12月中旬に目上の方へ送りたい時候の挨拶
- 霜が降りる朝晩となりました。皆様、お元気でいらっしゃいますか。
- 街のイルミネーションが楽しめる今日この頃、お元気ですか?
- 日暮れも早くなった最近ですが、いかがお過ごしですか。
目上の方への時候の挨拶には、例文のように情景が思い浮かぶ言葉や季語もおすすめです。特に12月はクリスマスシーズンでもあるので、華やかな街の様子を記すのもよいでしょう。また、冬至は日中の時間が一番短い時ですので、日暮れにまつわる言葉もよいでしょう。
12月中旬に贈る親しい方への時候の挨拶
- 帰省の準備も進んでいるかと思います。みんな元気ですか?
- いよいよ冬休みも近づいてきましたね。忙しい日々を過ごしているかと思います。
- そろそろサンタさんへのプレゼントを決める時ですね。風邪などひいていませんか。
身近な方への時候の挨拶には、お相手やご自身の予定にまつわる言葉を選ぶのもよさそうです。小さなお子さんがいるご家庭相手でしたら、「冬休み」や「クリスマス」「サンタさん」といったフレーズを使うのもよいでしょう。