日本原産の和のアロマオイルであるクロモジ精油(オイル)。 日本の風土にあったクロモジには、今注目が集まっています。 日本人にも馴染みの良い和のアロマオイルの成分や効能を知り、日常生活に取り入れて、うまく活用しませんか?
日本原産のクロモジ精油(オイル)とは?
クロモジ精油(オイル)は日本で生まれた和のアロマです
クロモジ精油(オイル)は、ほとんどのものが外国産というアロマオイルの中では珍しい、日本が原産の精油で、明治時代あたりから、化粧品や石鹸、香水などの香料として親しまれています。
クロモジ精油(オイル)は、日本で生まれた精油(オイル)ということもあり、日本人にとって馴染みの良いアロマオイルと言えます。
クロモジ精油(オイル)が抽出される「黒文字」の木とは?
黒文字の木は、本州・四国・九州などの斜面に広く分布しているクスノキ科の落葉低木で、枝に筆で墨で書いたような黒い斑点が現れることから、「黒文字」と名付けられたと言われています。
若枝を使ったクロモジ楊枝は、高級和菓子などに使われることでも有名ですし、クロモジの葉を使ったお茶は、和風ハーブティとして人気です。
クロモジ精油(オイル)は、黒文字の木の枝を、葉ごと採取し、蒸留して抽出しますが、抽出量が大変少ないため、希少なオイルと言えます。
クロモジ精油(オイル)に含まれる成分
クロモジ精油(オイル)の主な成分
リナロール…鎮静、鎮痛、抗炎症、抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗不安 など
ゲラニオール…強力な抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗ガン、皮膚の弾力性回復 など
テルピネン-4-オール…抗菌、抗真菌、抗炎症、鎮静、鎮咳 など
クロモジ精油(オイル)の主成分リナロールは、高いリラックス効果があり、気持ちを穏やかにし、不安な心理状態を緩和する効果が期待できます。
クロモジ精油(オイル)には、シャネルNo.5の成分としても有名なローズウッドに含まれる成分(リナロール、ゲラニオール)が、ローズウッド以上に含まれています。シャネルNo.5は、マリリンモンローが不眠症解消のために使っていたとも言われている香水で、クロモジ精油も同じように安眠を助けてくれます。
クロモジ精油(オイル)に含まれるそれ以外の成分であるゲラニオールとテルピネン-4-オールは、抗菌、抗カビ、抗ウイルスなどに高い効果が見込め、皮膚の弱いペットのケアにも有効です。
クロモジ精油(オイル)の香り
クロモジ精油(オイル)の香りは、花のような柔らかい甘さのある、清々しい森のようなウッディーな香りです。森の奥のような爽やかな落ち着きと、どこか懐かしさを感じるような香りです。
クロモジの葉と枝をそのまま使い、ごく少量抽出される希少な精油は、少量で程よい香りを感じさせてくれ、香りの持続時間は3〜4時間程度です。
クロモジ精油(オイル)の作り方
精油(アロマオイル)の抽出は、大釜を用いた「水蒸気蒸留法」という方法が多く使われます。この水蒸気蒸留法のやり方を簡単にご紹介いたします。
水蒸気蒸留法のやり方
- 原料を大釜に入れ、下から火を焚き、加熱します。
- 蒸気に混ざってクロモジの芳香成分が上昇するため、この蒸気を冷却パイプに集めて冷却します。
- 蒸気が冷やされ液体として集まるので、溜めておきます。
- 溜まった液体は、上部は精油(オイル)、下部は芳香蒸留水(ハーブウォーター)に分かれます。
高品質の精油(オイル)と芳香蒸留水(ハーブウォーター)を抽出するためには、低圧・低温にて、じっくり時間かけて蒸留する必要があります。
クロモジ精油(オイル)は、大体1kgの枝と葉などの原料を使って、3ml~5ml抽出される程度ですので、大量の原材料を必要とし、手間暇かけて抽出された希少な精油と言えます。
気になるクロモジの精油(オイル)の効能は?
クロモジ精油(オイル)の効果・効能
クロモジは高級楊枝の原料として使われてきたことで有名ですが、見た目の美しさももちろんのこと、クロモジには殺菌効果があり、食べ終わった後の歯を清潔に保つ意味もあったという話もあります。
また、クロモジは「ウショウ」という和漢の生薬の原料でもあり、誰もが知っている有名な薬用酒「養命酒」をはじめ、古くから多くの薬用酒の原料にも使われています。
クロモジ精油(オイル)の心・精神への作用
クロモジ精油(オイル)の心・精神への作用
- 気持ちを穏やかにし、リラックスさせる。
- イライラを鎮める。
- 精神の疲労を回復し、リフレッシュさせる。
- 神経を落ち着かせる。
- 不眠症を解消し、安眠効果がある。
- ストレスを軽減し、孤独感を解消する。
クロモジ精油(オイル)は、自分の空間や時間をとりたい時、悲しい出来事があった時、不安な時、過度に孤独を感じる時など、神経が高ぶってしまっている時、神経を鎮めてリラックスさせて、ゆっくりと眠ることを助けてくれます。
さらに、クロモジ精油(オイル)の香りは、不安定になってしまった精神を安定させ、高い安眠効果で精神をリフレッシュさせてくれるため、強いストレスを感じている時に使用すると、状況の改善を助けてくれるでしょう。
お子さんにも有効ですが、濃度や頻度には十分注意して使用してください。生後6ヶ月以前の赤ちゃんへの使用は避けてください。また、3歳以下のお子さんへのアロマオイルの使用は避け、使用したい場合はハーブウォーターを代用してください。
クロモジ精油(オイル)の身体への作用
クロモジ精油(オイル)の身体への作用
- 筋肉の緊張やコリをほぐす。
- 肩こりや筋肉痛を改善する。
- 血液循環を促進させ、体を温める。
- 胃や腸内の環境を整える。
- 毛髪や皮膚を清潔に保ち、育成する。
- 保湿作用がある。
- 強い殺菌、防虫、消臭力作用がある。
- 喉の痛み、咳を抑える。
- 身体のリラックスを促進する。
クロモジ精油(オイル)は、筋肉の緊張を緩めてくれるので、全身コリや痛みを改善してくれ、心身のリラックスを助けてくれます。血行を良くする作用もあり、内臓の調子も整えてくれます。
また、保湿効果、抗菌作用など肌に対しても良い効果がたくさんあるので、乾燥が気になる時やニキビや湿疹などを改善したい時に、希釈したクロモジ精油(オイル)を肌に塗ることで、効果が期待できます。
肌の弱いお子さんやペットにも有効ですが、濃度や頻度に十分注意をして使用してください。また、3歳以下のお子さんに対しては、アロマオイルを直接使用することは避けてください。
おすすめのクロモジの精油(オイル)5選
日本の森から生まれたアロマyuica
飛騨高山で育った野生の植物から抽出したアロマを販売している日本のアロマ専門店です。人の心も体も健康にするとともに、環境の保全にも力を入れながら和のアロマオイルを専門に販売されているお店です。クロモジ以外にも日本独自の植物から作ったアロマオイルや、クロモジを使った化粧品などの販売もしています。
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人は誰も、心も体も健康でありたいと思い、同時に、私たちが住む環境も 健全な状態であって欲しいと思うものです。 日本産アロマ「yuica(結馨=ゆいか)」は人の心と体を結び、人と自然を結び、 環境保全をしながら、人間の健康に寄与する、という想いをこめてつくりました。 里山を手入れする過程で手に入れることができる樹木の枝葉から、 世界に誇れるアロマ(エッセンシャルオイル)を抽出することに成功し、 多くの研究者の方々の協力を得て開発を続け、 ようやく完成した製品を世に送り出すことができました。 森の香りは人の免疫や自律神経、内分泌を整えることが証明されていますが、 「yuica(ゆいか)」は日本人が一番受け入れやすい、日本の様々な樹木から アロマを抽出し、製品として提供しています。 昔からお茶の席で使われてきたクロモジや、 「噛む柴」とも呼ばれたニオイコブシ(別名タムシバ)、 そして檜風呂でも有名なヒノキなど、「和のアロマ」をお楽しみ下さい。 引用元:http://www.yuica.com
100%天然の和精油【熊野の香り】
世界遺産である熊野で採れた樹木を使った100%天然のアロマオイルを販売されています。日本以外の国でも活躍する森づくりのエキスパートたちが、熊野の森の植物を研究し、クロモジ精油(オイル)をはじめ、製法など全てにこだわったアロマオイルを制作されています。
QUOTE
アロマオイルは植物を原料として製造されるものです。 ということは、1つ1つにその木や葉の個性が出るはず。 ということは、1つ1つの香りは違うはず。 それが天然であることの証しです。
天然の香りが持つチカラ。
嗅覚は唯一脳と直結していて、香りは記憶にリンクする。 香りと思い出はいつも一緒です。 私にとっての思い出の香りは、亡き祖父との幼い日々の背景に、無意識に香っていた「シロツメグ サ」の香りでした。 香った瞬間に鮮明に返ってくる記憶。本物の香りが連れてきてくれる大切な思い出。 植物から抽出した香りをそのまま届けることは、思い出を届けるということ。
それぞれの地域にはそれぞれの香りがあります。 その香りは、あなたの故郷の思い出の香りです。 Re:aromaプロジェクトは、あなたの思い出の香りの抽出をお手伝いするものです。 あなたの思い出の香りは何ですか?
私たちにとっての思い出の故郷の香りは「熊野の香り」です。 世界遺産熊野の地から「香り」を通して熊野を発信できることが何よりも嬉しく誇りに思います。
香りと一緒に私たちの想いも届きますように。 引用元:http://m-affably.com/?pid=95513268
純国産品の精油・エッセンシャルオイルのaroma-select
純国産性にこだわり、また環境保全のため間伐材の有効利用にも力を入れた活動をされています。アロマオイルをもっと身近にするため、工場見学などのイベントも随時開催されています。
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人は縄文時代のはるか昔から森と共に暮らして来ました。
森で採れる木の実やキノコなどを食料にし、木の枝を燃料にし、採った分だけまた植える生活を送っていました。
時代が移り変わり、森の木は製塩や製鉄の燃料として、建築資材として利用され人口の増加に伴い益々その需要を広げて行きました。
植林が始まったのは室町時代、スギ、ヒノキ等が奈良県で植えられ、これが人造林の最も古い記録になります。
江戸時代から太平洋戦争の戦後復興頃まで、伐採と植林を繰り返し、天然林を資材に使いやすい種類(スギ、ヒノキ)の人工林に置き換える政策が実施され、日本各地で造林ブームが起こりました。
しかし、外国産の木材輸入の自由化や生活様式の変化により建材としても燃料としても価値を失い林業は衰退していきました。
利用されずに放置された人工林は必要な間伐などの手入れが行われない為に森としての健全性が失われ荒廃して行きました。
そして、現代、日本の森は木の使い過ぎによる危機ではなく木を使わなくなった事による危機を迎えています。
今、日本各地で間伐材や木を使う活動が活発になされています。
アロマセレクトの精油の原料は、主に立山山麓森林組合から仕入れています。
森の手入れをする時に出る間伐材を有効に使うためです。
生産から販売までを一貫して行っており、抽出した精油は商品ごとに成分分析をしております。(富山大学と共同にて)
森の恵みや木の持つエネルギーを精油という形で使うことで、森を健全に保つお手伝いが出来たら。
私達アロマセレクトは自然豊かな富山の森を次世代にも健全な状態で引き継ぐために、フォレストエナジーサイクルという視点から継続的な事業を目指しています。 引用元:https://aroma-select.jp
世界自然遺産白神の森から生まれたアロマ白神アロマ研究所
世界自然遺産である白神の森で採れた樹木を使ったアロマオイルなど、天然素材のアイテムを販売されています。昔から人と自然が共存してきた白神の森の恵みにこだわり、またアロマセラピストたちとともに様々な研究も行なっています。
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世界自然遺産白神の森から生まれたアロマ 白神山地は、太古の昔からマタギが自然と共生していた森です。マタギは山の中で、オオバクロモジ(クスノキ科)から、冬の間履くカンジキ(西洋の場合スノーシューという)をつくったり、山で火を起こす時の付け火材として活用してきました。また、お茶菓子などの楊枝としても幅広く知る人はいます。
また、モクレン科のニオイコブシ ミカン科のサンショウなどからもエッセンシャルオイルが抽出されます。 青森県は、その他、あすなろの木と言われる青森ヒバの木があります。ヒバは防腐力が強い樹木として、日本の三大美林にも選ばれています。また、同じく白神山地がある秋田県の秋田スギからも、精油が採れます。 私たちはその貴重な精油をベースに、エッセンシャルオイル・リフレッシュスプレー・クロモジ水からクロモジ石けん・入浴剤・シャンプー等のアロマ関連グッズを開発し、販売しております。また、県内では『和のアロマ』を研究しようと、県内のセラピスト達を中心に、アロマをこよなく愛する一般の参加者や生産者の集いの場「青森アロマ研究会」が2014年より発足し、毎月例会が開催され、効き試香会や、蒸留体験ツアー等を開催して楽しんでいます。 2014年、東京銀座で開催された「香のグランプリ-1」にも出店し、大いに盛り上がりました。 引用元:http://aroma.shirakami.gr.jp
アロマにこだわった老舗の雑貨店生活の木
言わずと知れた老舗のアロマ製品店ですが、よく知られているアロマオイルなど品揃えは多く、最近は和のアロマにも力を入れているそうです。
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私たち生活の木は四半世紀の歳月をかけハーブを日本に紹介し、その用途開発をしながら、そのひとつずつを楽しみ方として提案することにより、ハーブある生活を創造してきました。まだほとんどの人が「ハーブ」という言葉も知らない頃、ハーブとは何か、海外へ出向き、調査をするところから始めました。その歴史、文化、生活のなかでどのように扱われてきたか等の情報をもとに用途開発、商品開発をしてきたのです。 引用元:https://corp.treeoflife.co.jp