働き方改革が進む中、労働者の働く時間や柔軟な働き方がしやすい環境づくりを整備する「職場環境改善」にも注目が集まっています。従業員が気持ちよく働ければ、仕事の効率も上がります。そこで今回は、今からでもできる職場改善のアイディアを5つ紹介します。
「職場環境」には4つの要素が含まれる
そもそも、職場環境とは何を指しているのでしょうか?会社で働く上で従業員を取り巻く環境のことですが、主に5つの要素があります。
1.室内、作業環境
職場の温度や湿度、照明の明るさ、騒音、匂い、PCのスペックやネット環境、コピー機など機器の扱いやすさなどが職場環境のひとつの要素になります。
室内環境や作業環境は、労働におけるストレスと大きな関わりがあり、その環境次第で業務に大きな影響があるのです。
また、機械のモーター音がうるさい、空気がよどんでいるなど、従業員の不満につながる環境で働いていると、イキイキ働くことが難しくなります。
その結果仕事の効率が悪くなり、質の低下にもつながってしまうのです。
2.仕事量、作業方法
与えられている業務が、本人の力量に合った仕事量であるかということも、大切な要素です。
作業量が多すぎる、経験値を大きく超えている内容を要求している、時間などの制限が厳し過ぎる仕事は負担になってしまいます。
反対に単調で刺激がなかったり、極端に仕事量が少なかったりする場合も本人のモチベーションが下がる原因となる場合があります。
負荷は大きすぎても少なすぎても、良い職場環境とは言えません。
そのため、適材適所の配置ができるように環境を整えることが大切です。
また、仕事の自由度や意思決定に参加できるなど、ある程度の自己裁量があるとモチベーションにつながります。
反対に、上司の指示通りにしか物事を進められない、重要な意思決定に参加できない環境だと、やらされている感が強まってしまう可能性があります。
そのため、すべて上司が指示を出すのではなく、適度な裁量権を与える環境を用意することが大切です。
3.その他施設環境
一日のうち、多くの時間を過ごす職場での快適な環境作りには、疲労やストレスを効果的に癒すことのできる休憩室等の設置も大切な要素です。
その他に、洗面所、トイレ、給湯室などの職場で必要となる共有スペースを清潔で使いやすい状態にしておくことで、社員が気持ちよく過ごせます。
賃貸オフィスなどの場合、共有部での問題点は後回しにしてしまいがちですが、物件を管理している管理会社へ相談すると対応してもらえます。
4.人間関係
職場での人間関係の悩みは、いじめや嫌がらせ、組織の中で孤立しているといったわかりやすいものとは限りません。
- 「何かあっても相談しにくい雰囲気」
- 「いつもピリピリしている人がいる」
- 「上司の指示が分かりにくい」
など、管理者が把握しづらい、本人にしか分からない苦痛というものがある場合があります。
このような場合、なかなか同僚には相談できず、一人で抱え込んだり、強いストレスを感じたり、心身の健康に影響を与え、スムーズに仕事を進めるのが難しくなってしまいます。
そのため、職場での良好な人間関係は、心地よく働く上でとても重要な要素です。