ダウンドッグのポーズの正しいやり方
ダウンドッグの基本は「①四つん這いになる」「②お尻を持ち上げる」の2つの流れのみです。とてもシンプルなポーズですね。
「1」は必須ではなく、慣れてきたら正座の姿勢などからすぐにダウンドッグのポーズに入ることも可能です。
ただし、先ほどご紹介したようなダウンドッグの効果をしっかり得るためには意識したいポイントがいくつかあります。
しっかりチェックしていきましょう。
①四つん這いになる
- 両腕を肩幅よりやや広く開き、両足は腰幅程度に開き、四つん這いになります。
- すべての手の指は大きく広げ、手首のシワが上から見て平行になるようにします。
- ポイント
- 肩の真下に手首、腰の真下に膝がきているかを確認しましょう。
- 手でしっかり床を押し、胸が下に沈みこまないようにします。
- ポイント
- 背中は反らず、ニュートラルな状態。普段から反り腰になりがちな方は、お腹に軽く力を入れて背中を平らにしましょう。
慣れるまでは、この四つん這いのポーズのときにしっかり姿勢を定めておくことが心地良いダウンドッグへの一歩となります。
細部まで確認してからポーズを始めましょう。
②ゆっくりお尻を持ち上げる
- つま先を立てて、息を吐きながら両手で床を押し、お尻を斜め後方の天井へ持ち上げます。
- 頭は両手の間に入れて、重心に従って下げます。
- 足の裏でもしっかり床をとらえ、体重は手と足に均等に乗せるようにします。
- ポイント
- 体全体で正三角形を描くことをイメージしましょう。
- 背中をぐっと伸ばし、骨盤は少し前傾させます。
そのままのポーズで呼吸を繰り返していきます。ゆっくりと3~5呼吸が目安です。
息を吸いながら次のポーズへ移行します。
- ダウンドッグ→四つん這いを繰り返す(お尻を持ち上げる感覚に慣れるのにおすすめ)
- ダウンドッグ→プランクを繰り返す (手足の最適な位置を見つけやすい!)
- ダウンドッグ→チャイルドポーズを繰り返す(腰や腕への負担が気になる方に)
ダウンドッグのポーズがやりづらい!解決策、大事なポイントは?
ダウンドッグのポーズが「始めから簡単にできた!」という方はほとんどいません。
むしろ、「辛いから苦手」「息が止まりそう」という声を多く耳にします。
そこで、ここからはダウンドッグのポーズを快適に、より効果を感じながら行うためのポイントをご紹介していきます。
手と足の最適な距離を見つける
やりにくいと感じたら、まずは手と足の距離を見直してみましょう。
息が苦しい、腕が痛いと感じている方は、手と足の距離が近すぎて肩回りが圧迫されているケースが多いです。
その状態では背中も十分にストレッチできません。
太もも裏が突っ張って痛いと感じている方は柔軟性による可能性もありますが、手と足の距離が遠すぎているかもしれないので、少し手足の距離を近づけてみてください。
このような調整で、自分にとって辛くない快適な位置を見つけてみてください。
膝を軽く曲げる
膝が伸ばしにくかったり、かかとが床から浮きやすかったりする方は、太ももの裏にある筋肉ハムストリングが固いもしくは足首の柔軟性が失われていることが原因です。
その場合は、無理に膝を伸ばそうとしたり、足裏全体を床につけようとしたりしないのが正解です。
軽減ポーズを用いることで、徐々に柔軟性を高めていくという選択もヨガを深める上ではとても大切なこと。
今の身体の状態に耳を傾けてみましょう。
足踏みをして、足幅を広げる
ホールド時間にリラックスできないのは、安定性がないからかもしれません。
足幅を一歩ずつ外へ広げてみると、ポーズの安定感がアップします。
足裏に力が入りやすくなるので、背面もぐっと伸びてきます。
その際に、膝を曲げて足踏みをしてみましょう。
ふくらはぎのストレッチにもなり、ポーズが一層楽になります。
肘をロックしない
ダウンドッグの練習を始めた方の多くは、腰を高く上げることに必死で身体を支える手に無駄な力が入ってしまっています。
それがリラックスするどころか逆に疲れてしまう原因になっています。
特に多いのが、肘を真っすぐ伸ばしすぎてしまうケースです。
関節に負担がかかり、肘や手首を痛めることもあるので注意が必要です。
肘は左右にほんの少し開き、ゆるめる感覚を持ちましょう。
腰を反らない
ダウンドッグでは、骨盤はわずかに前傾しているのが理想的。
ですが、腰を反ると背面の筋肉が緊張してしまうので良くありません。
腰は意識的に反らせるのではなく、身体全体が正三角形の山の形になるようにしてください。
肘のロック&反り腰のダウンドッグポーズは、一見美しいのですが力が入り過ぎている例です。
(番外編)他のヨガポーズも取り入れるべし!
ダウンドッグがやりづらいというお悩みを解決するためのポイントをお伝えしていますが、柔軟性や筋力も必要とするポーズですから、コツをおさえるだけでは難しいこともあります。
股関節や太もも裏をストレッチするヨガポーズを取り入れつつ、ダウンドッグを練習していくと徐々にスムーズにポーズに入れるようになっていきます。
他のヨガポーズをまんべんなく行っていくうちに、腕や足、肩回り、お腹の筋力がついてくれば、自然とダウンドッグものポーズもやりやすくなっていきますよ。
ダウンドッグの注意点
両手足で全身を支えるダウンドッグは、手首に大きな負担がかかります。
手首に痛みなどがある場合は、長くホールドをすると危険です。
また、柔軟性が伴わない状態で足裏全体を無理に床に下ろすことも負担になるのでやめましょう。
ヨガのポーズは、見本そのままを真似ることが“正解”ではないことを覚えておいてくださいね。
今の自分の身体の状態を観察し、無理をしない選択をすることが大事です。
ダウンドッグでヨガの虜になる!
嬉しい効果がたくさん期待できるヨガのダウンドッグ。
知れば知るほど奥深く、魅力たっぷりなヨガの基本ポーズです。
難しいと感じている方は、ぜひポイントを意識しながら今の自分にとって最適なダウンドッグを追求していってください。
提供・yoganess
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