デートのセオリー“ちょいズラシ”とは
そして社会人や学生にとって悩みのタネのひとつであろう、デートでのお店選び。多くの人が、「肩肘を張りすぎてもかえって気恥ずかしいし、かといって大衆的すぎるのも……」と逡巡した経験があるはず。そこで稲田さんが提案するのが、“ちょいズラシ”というセオリーです。
「フレンチやイタリアン、寿司などがデートのディナーとして王道ですよね。しかし定番だからこそ、過度にオシャレなお店に行くと『気合入れすぎ』と思われかねませんし、『もっといいお店があるのに』という比較もされやすい。そこで、少しそらして、ロシア料理やジョージア料理、ペルー料理など、あまり馴染みのないジャンルのお店を選べば、そうそう値踏みをされることはないでしょう」
さらに稲田さんは、日本ではあまりメジャーではない料理を提供するレストランのレベルの高さについて、次のように解説します。
「例えば、そのお店がギリシャ料理のレストランだったとして、まず間違いなく本国の一流ホテルや人気レストランでノウハウを身に付けた人が、そのスタイルを日本に持ってきているわけです。それでいて、値段は一流のフレンチやイタリアンよりも安いのが常。おいしい料理とスマートなサービスをリーズナブルな価格で楽しめるわけですから、非常にコストパフォーマンスが高いといえます」
稲田さんいわく、“ちょいズラシ”の王様は「夜のインド料理店」とのこと。一般的に、カレーはランチタイムのイメージが強いかもしれませんが、多彩で奥深いインド料理はディナータイムにこそ真価を発揮するのだとか。ぜひ実際に足を運んでみたいところですね。
お店選びのポイントその3
- あまり馴染みのないジャンルのお店を選べ
- 日本でメジャーではない料理を提供するレストランはレベルが高い
- ちょいズラシの王様は夜のインド料理店
失敗を恐れずに、多種多様なお店で食事を楽しもう
外食をより楽しむために、どんな料理でも「おいしさを理解しようと努める」「自分の味覚を信じ過ぎない」ことが大切だと強調する稲田さん。
「おいしくない、と思う自分の感覚が間違っている可能性も考えてみてほしいですね。最初においしさがわからなかったものほど、後になってハマることもありますから」という言葉通り、人の好みは千差万別で、ふとした拍子に大きく変化するものでもあります。
シチュエーションごとのお店選びに関しても、相手がいる以上は100点満点の正解はありません。だからこそ、これから社会で活躍していく20代は、失敗を恐れずにさまざまなジャンルや価格帯の料理を楽しんでみましょう。仕事と同様に、そうした小さな経験の積み重ねが、洗練された社会人としての所作や価値観を形成するための糧になるはずです。
【取材協力:稲田俊輔(いなだ しゅんすけ)】
プロフィール
鹿児島県生まれ。関東や東海圏を中心に、さまざまなジャンルの飲食店を運営する円相フードサービスの専務取締役。メニューの監修やレシピ開発など、各店舗のプロデュースを手がけている。著書に『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社)。また「イナダシュンスケ」名義で食に関する記事をたびたび執筆している。
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