世界中を恐怖に陥れたコロナウイルスに翻弄されたこの2年ですが、コロナ以外でも侮ってはいけないのが“子どもの夏風邪”。
今回お話を聞いた佐伯美鈴さん(仮名・31歳・主婦)も、コロナ禍前の帰省でとんでもない目に遭ったそうです。
夏休みは夫の実家がある北海道に帰省
「毎年、夏は主人の地元である北海道に1週間ほど帰省しています。義両親は狭いアパート住まいなので泊まる場所がなく、わたしたち一家は近所の宿でのんびり宿泊。義両親の家に顔を出すだけで、帰省とは名ばかりの気楽な旅行です。涼しい気候と大自然が味わえて、家事から解放される夏の帰省は、毎年行くのが楽しみでした」
けれど、その年は最悪だったとか。
プールで寒いと震えだした息子
「北海道に着いてすぐ、5歳の息子を地元の室内プールに連れて行ったんです。そこで息子が寒いと震えだして、身体を触ったらめちゃくちゃ熱かったんです。ビックリしてすぐにプールを出て宿に戻り、熱を測ったら38度の高熱でものすごく慌てました」
慣れない土地で病院を探し、診察してくれる小児科を見つけ駆け込んだ美鈴さん。
「喉が痛いと言うので診てもらったら、喉に白いブツブツがたくさんできていて、ヘルパンギーナ(喉が痛くなる夏風邪)だろうと言われました。解熱剤など薬を処方してもらいましたが、心配でたまりませんでした」
食事も食べられない状態に…
美鈴さん一家は、後半旅行に行くはずの宿はすべてキャンセルし、地元の宿に滞在することにしたそうです。
「喉が痛くて炭酸飲料はもちろん、水を飲むのも辛そうなんです。何も食べられないので、宿の人にお願いしておかゆを用意してもらい、それを少しずつ食べさせましたが、本人がしんどそうなのが本当にかわいそうでした」
「手足口病かもしれない」と言われる
熱が下がらず、落ち着かない夜を過ごして翌日。よく見ると、息子さんの足に水泡状のブツブツができていました。
「水ぼうそうなんじゃないかと焦って再度病院へ行くと、お医者さんには、手足口病かもしれないと言われました。水ぼうそうはもっとすごいスピードでブツブツが増え、かゆがるそうです。いずれにしても夏風邪なので、ただ熱が引くのを待つしかなく、レジャーはおあずけ。旅行気分は吹っ飛びました」
厚生労働省の公式サイトによると、「手足口病は、口の中や、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症」で、「子どもを中心に、主に夏に流行」するそうです。
幸い息子さんの熱は下がってひと安心のはずが、さらに悲惨な状況が待ち受けていたそうです。