夫婦喧嘩が子供に与える影響~③乱暴者になる
夫婦喧嘩を頻繁に行う両親を持つ子供は、心の拠り所がないので、精神的に不安定になり、キレやすくなります。 学校で、他の子供に乱暴したり、ちょっとしたことで怒って暴れたり、ストレスを感じると、ヒステリーを起こしたりしてしまうのです。 いつも夫婦喧嘩が絶えない環境で育ってしまっているのですから、このような性格になってしまっても仕方がありません。
穏やかで愛情に包まれて育った子供は、とても穏やかな性格で、自分の感情やストレスを上手にコントロールすることができますが、いつもイライラしていて、煩雑な環境で育ってしまうと、自分の感情やストレスをコントロールできなくなってしまうんですね。
自分の感情やストレスをコントロールして、周りと調和させることは、学校生活をはじめ、社会人になってからも必要なことです。 怒ったら何をするか分からないような大人になることだけは、避けたいですね。
夫婦喧嘩が子供に与える影響~④無表情になる
既にお話ししたように、両親が夫婦喧嘩をすると、子供はとても不安を感じます。 不安のあまり、ほとんどの子供が泣くことでしょう。 何とか、仲裁したいと思っているのかもしれません。
しかし、あまりにも頻繁に両親が夫婦喧嘩をしていると、その子供は泣くことを止めます。 そして、ちょっとした言葉や、回りの人の感情に敏感になり、人の顔色ばかり伺うようになってしまうのです。
泣くことで、人は自分を癒すと言われています。 泣くことさえできなくなった子供を、一体、誰が癒してくれるのでしょう?
さらに、暴力の夫婦喧嘩が頻繁に行われていると、子供は精神が崩壊するほど傷ついてしまいます。 そのような精神状態になると、本能的に感情をシャットアウトしてしまうため、喜怒哀楽などの感情を何も感じない、無表情な子供になるのです。
いったん、シャットアウトされた心を再び開くのは、トラウマを失くさなければならないので、至難の業です。 完全に閉じてしまう前に、子供を助けてあげてください。
夫婦喧嘩が子供に与える影響~⑤摂食障害が起こる
両親の夫婦喧嘩が絶えない家庭で育った子供は、仲裁しなければというストレスも多く、精神的にダメージを受けていることがほとんどです。 ある程度、成長している子供の場合は、表には出さないかもしれませんが、とても大きな精神的ダメージを受けているはずです。
いいえ、表に表情を出さない子供の方が、何倍も精神的なダメージを受けている可能性があります。 本人も気が付いていないかもしれませんが、心の奥にトラウマとなって残っていて、成長した時に、摂食障害を起こすケースが多く見られます。 特に、夫婦喧嘩で多く怒鳴っていたのが母親だった場合に起こりやすいと言われています。
摂食障害とは、食事を普通に食べることができない障害です。 過食症、拒食所がこれに当たります。
過食症は、死ぬほど食べて、吐いてしまう行為、拒食症は、食べたり飲んだりすることを全くしなくなる行為です。 酷い人は、十分な栄養を摂ることができず、死に至る場合も。
夫婦喧嘩が子供に与える影響~⑥PTSDになってしまう
PDSTとは「心的外傷後ストレス障害」といいます。 頻繁な両親の夫婦喧嘩を仲裁したりして、精神的に大きな傷を負ってしまったことが原因で、様々な症状が現れる精神病の1つです。
PDSTの症状は、 緊張したり、過度なストレスを感じると、
- 嘔吐や腹痛、頭痛といった体の症状が起こる
- 赤ちゃん戻りをしたり、登校拒否を起こしたり、部屋にこもったりなど、人と接することを拒む症状
- パニック状態になって暴れ出す、ヒステリーを起こすなどの症状
- 自傷行為
などです。
前項でお話しした、拒食症もこのPDSTの1つと言って良いでしょう。 PDSTの症状は、大人になっても治らず、一生、背負っていく人も多いです。 両親の夫婦喧嘩が大きなトラウマになっているのですね。