会社設立からわずか2年で年商150億円を達成した女性経営者の金松月(きん しょうげつ)さん。金さんは18歳で中国から日本へ留学し、現在は岐阜にある「ARTISTIC&CO. GLOBAL」の代表を務めています。金さんの波瀾万丈なこれまでの人生について伺いました。

2年で年商150億を達成した女性経営者の生き方「借金して日本に留学しました」
(画像=会社設立からわずか2年で年商150億円を達成した女性経営者の金松月(きん しょうげつ)さん、『女子SPA!』より引用)

水道もない小さな村に生まれ育つ

――金さんは中国の出身なんですね。どんな所で生まれ育ったのでしょうか?

金松月さん(以下、金)「1983年に吉林省の和竜市で生まれました。家族は父と母と、後に生まれる9歳下の弟です。水道もないような村で、燃料も山で切ってきた木でした。冬になると-30℃になり、北朝鮮から脱北者が凍った川を渡ってくるような所です。和竜市では、牛を使った農業が主体でした。でも私は農業をしたくなかった。だからお手伝いは絶対しないで勉強ばかりしていました。

勉強だけは本当に頑張っていたので、2年早く飛び入学した小学校では常に1番でした。1番と言っても学校には8人くらいしかいなくて、その中で中学校へ行けたのは、私を含めて2人だけでした。中学校に行くための教材を買うお金もなかったんですが、学校の先生がお古の教科書をくれたりして、皆んなに助けてもらって行くことができました」

中学からアルバイト生活。18歳で借金をして日本へ

――中学校へ行くのも大変だったんですね。

金「はい。実家の近くには中学校がなくて、他の街に行かなければ通えませんでした。だから親戚の家に預けられて通いました。学費も稼がなきゃいけないので、家庭教師などのアルバイトをしていました」

――それから中学・高校を卒業して、18歳で日本へ留学したんですね。なぜ“日本”だったのですか?

金「日本へ行けば勉強しながらお金も稼げると思っていたんです。昔から、『日本人っぽい』とか『顔が日本人に似ている』とか周りから言われていたので(笑)。その影響もあるかもしれませんね」