|日本料理の「渡風亭」
ホテル雅叙園東京のアトリウム(ガラス張りの大規模空間)には、かやぶき屋根のレストラン、日本料理「渡風亭」が立っています。
日本料理「渡風亭」の8部屋はすべて個室で、装飾を手がけた日本画家の名前がついています。
日本画家の尾竹竹坡(おたけちくは)が手がけた部屋で、部屋全体に螺鈿を多用。欄間には、竹坡が一時居住していた北海道の、阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖の景色が描かれています。天井画は、前にしか進まない縁起のいいウサギの螺鈿細工。会社の接待などで使われることが多いそうです。
普段覗くことがまずない床の間の天井にも、日光菩薩と月光菩薩の螺鈿細工が施されます。見えない場所からも神様が守っている。そんな願いが込められます。
館内の美術品には、めでたいことや縁起のいいことが徹底して織り込まれ、訪れる人を祝福します。創業者の細川力蔵は、美の力を借りてパワースポットを作りたかったのかもしれません。
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