Twitterで話題の元陸上自衛官、ぱやぱやくん(@paya_paya_kun)。
猛暑の中を行軍したり、土砂降りの中で野宿をするといった特殊な環境下で得た自衛隊流メンタルハックは疲れた社会人に刺さる金言ばかりなんです。
そんなぱやぱやくんの最新著書『飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る』から、仕事や人間関係に疲れたときにおすすめのメンタルハックを紹介します。
自分の機嫌は自分で取る
ネットなどで、「毎日がハッピー! 笑顔でニコニコしよう」といった言葉を目にすることがあります。
しかし、私は毎日がウキウキで楽しいなんて不可能だと思っています。雨の日の満員電車でニコニコハッピーできる人なんて、だいぶ変な人です。少なくとも私はブルーな気分になります。ただ、そういう時に不機嫌そうな顔をしていると、周りの人にも良い影響は与えません。
だから、イライラしたら、「自分の機嫌は自分で取る」ということを意識してください。気分というのはグライダーのように自然降下するので、休日の予定やボーナスなど自分が喜びそうなことを想像して、テンションを上げましょう。
「心が折れたときに行く店」を決めておく
また、気分を回復させるために「場所を移動する」ということも意識してください。「同じ場所・方法で考える」と、たいていは似たようなネガティブな答えが出てきます。そうすると想像力にやられるので、場所やアプローチを変えて考えることが大切なアクションになります。
陸上自衛隊の駐屯地の近くには、隊員の「第2の家」とも呼べるようなアットホームな居酒屋が立ち並んでいて、隊員の心を癒しています。
心を癒すためにも、このような「心が折れたときに行く店」を決めておくといいでしょう。焼肉屋でもデカ盛りメニューの店、スナックでも何でもいいので、のび太くんがドラえもんに泣きつくように、店に飛び込んで気分を回復させてください。
時間とお金があるときには、「外こもり」という方法があります。自分の知らない街のホテルに泊まって、ボンヤリと「何もしない」をします。どこも行かずにスマホもテレビも見ないようにしてください。そして、見知らぬ風景を見ながら、ゴロゴロします。
そうすると自分の人生が整理できるので、気持ちがかなり回復します。外泊をすることが難しい人は、少し離れたスーパー銭湯に行って湯船にボーッと浸かったりするのも効果的ですよ。
幸せレベルを下げておく
さらに体力と時間がある人は、トレッキングや登山をオススメします。体力的に問題のない山を選び、朝早く起きて登ると、自分の感性が調整されます。日常の世界とかけ離れた景色はもちろんのこと、肉体的苦痛と大自然のパワーによって、感性がリセットされるのです。
陸上自衛官ではこの行為を、「幸せレベルを下げる」と言います。幸せレベルを下げておくと、下山後にアイスを食べただけで、
「アイス! 冷たくておいしい!」
「マットレスが柔らかい!」
と少しの幸せで多幸感に包まれます。
登山をしたりすると、幸せとは相対性にすぎないと気づかされます。現代社会の利便性に慣れ切った自分に喝を入れる意味でもいいでしょう。