『ヤクザと家族 The Family』で意識したこと
――大胆なヌードを披露した北村さん演じる副議長を唖然と見つめるオペレーターの表情が素晴らしかったです。表情で演技をするときに、どんなことを意識していますか?
磯村:意識する感覚はないかもしれません。あの表情は、あの顔をしようということではやってなかったです。
――刑務所の牢の中にいる横顔であるとか、『演じ屋』(2021年)や『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(2022年)など、最近の出演作品を見ると、磯村さんの横顔に何か、真実味を感じました。単純に自然な演技だという以上のリアリティを感じますが、磯村さんにとって自然に見える演技とはどのようなものですか?
磯村:自然な演技については、追求しています。演技をしているけど、自然。でもその自然な演技をしようとしてるのは、演技になってしまう。この訳の分からないループに入るわけです。余計なことをせずに役としてその場に存在できるか、極めていきたいです。
――何かきっかけになった作品はありますか?
磯村:明確に思ったのは、『ヤクザと家族 The Family』(2021年)からです。藤井道人監督と綾野剛さんに出会い、強く意識しました。
「『ビリバーズ』は大きな布石」
――磯村さん自身、ニコニコ人生センターの信者たちのように、何か狂信的になって挑戦していきたいことはありますか?
磯村:人類は宇宙には行けていますが、海底にはなかなか到達できていません(笑)。海の中には何かあると思うんです。見てはいけない何かが……。
――前人未到の何かが。
磯村:『タイタニック』(1997年)のジェームズ・キャメロン監督が、小さい潜水艦を作って地底を探索しました。彼が到達したところが限界なんです。海底世界は、宇宙に行くよりも難しいんです。きっと海底都市アトランティスが埋まっているんじゃないかな。それを信じると、狂信的に探求したいと思います。
――今回、『ビリーバーズ』では、波打ち際まで行ったのでこの先に期待ですね。
磯村:そうですね(笑)。
――磯村さんが思い描く今後の俳優像を教えてください。
磯村:少しづつですが、軌道に乗ることができているのかなと思います。その意味で『ビリーバーズ』は大きな布石です。ただ、明確な正解がないので、時代とともにいろいろと照らし合わせながら考えています。
<取材・文/加賀谷健 撮影/鈴木大喜>
加賀谷健
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。
ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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