夏になると開放的な気分になり、新しい恋愛に胸躍る人も多いはず。青い海や白い砂浜を見るとついつい盛り上がってしまう恋心ですが、夏だからこその思わぬアクシデントにあう人も…。今回は実録シリーズ「夏に起きたトホホなエピソード」から、過去の人気記事を再録します(初公開2017年8月25日、情報は掲載当時のものです)。
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この夏、旅行はされたでしょうか? 友達とのグループ旅行、ひとり旅や家族旅行、それぞれに楽しみがありますが、恋人との旅が最高と思ってらっしゃる方も多いかもしれません。
ところが、彼氏との旅の思い出は良いものとは限らないようです。
「去年の夏の旅行は“悪夢”のひとこと。『前世での行いがよっぽど悪かったのか?』と思いましたね」と話す早川美沙さん(仮名・34歳・不動産)。
付き合いだしてまだ3ヶ月の彼氏との初旅行ということで、かなり浮かれ気分で出かけたそうですが……。
東北旅行で魚介を食べて腹痛。アニサキス症と診断
「旅のプランは東北のおいしいもの巡り。私が東北に行ったことがなかったので、よく出張で東北に行っている彼におすすめの店に連れて行ってもらうことになったんです。
初日からさっそく、とある港町の市場近くの食堂で魚介類を堪能。ウニ、カツオ、イカ、サンマ、岩ガキなどなど、彼氏に『食べすぎじゃない?』と心配されるほどあらゆる魚介をたらふく食べました」
悲劇が幕を開けたのは、その数時間後。突然の腹痛に襲われたのです。
「ホテルに戻った頃から『なんかお腹が苦しいな、食べすぎたかな』と思っていたのですが、シャワーを浴びてまったりとくつろぎだした頃から胃に刺すような痛みを感じはじめて。横になれば治るかと思ったのですが、痛みはどんどん増し、胃を掴まれるような激痛が走るたびに脂汗まで出るようになって。
私のただならぬ様子に彼氏は『カキにあたったのかも』と慌ててフロントに電話しタクシーを手配してもらい、近場の救急病院に駆け込みました」
病院での診断は、なんと「アニサキス症」。最近よく話題になっている、胃粘膜に刺入する寄生虫です。
点滴でしのぐ間に聞こえた彼氏と看護婦の声
「医師いわくカキは潜伏期間がもっと長いし、食べた物や症状からしてアニサキス症で間違いないだろうと。糸のような幼虫が胃粘膜に潜り込もうとしてるから痛みが起きる……と聞きゾッとしました。しかも、胃カメラでの診察や除去ができる医師は朝まで来ないとのことで、朝まで痛み止めの点滴でしのぐハメに。
薬の効果が薄れると再びやってくる痛みに朦朧とする中、『サンマが原因じゃない? 美沙がすごい食べてたから俺は一切れしか食べてないもん』という彼氏の声と看護師の笑い声が聞こえ、己の食い意地を呪いました」
朝になり、胃カメラでの苦しい除去が無事に成功。幸い胃の出血もたいしたことはなく、すぐにホテルに戻ることができたそう。
「その日は食欲もわかず一日ホテルでグッタリしてましたが、せっかくの旅行がこれで終わってしまったら彼氏に申し訳ない。まだ胃に違和感はありましたが、翌日からまた活動再開しました」