合わせて行きたい「佐喜眞美術館」
佐喜眞(さきま)美術館は、6月23日「慰霊の日」に訪問をおすすめしたい美術館です。美術館が建つ場所は、かつては普天間飛行場であり、一部返還された敷地です。そのため周辺は基地の緑がよく見えます。
1994年に開館しました。館長は著書『アートで平和をつくる』で有名な、佐喜眞道夫氏です。
常設展では、丸木位里、丸木俊ご夫妻が描いた「沖縄戦の図」が鑑賞できます。沖縄戦を体験された方々の証言をもとに作画したそうです。「戦争をしない歴史を歩んでいってほしい」という想いが込められた、ダイナミックかつ悲しみが溢れる作品です。
屋上の階段は、「慰霊の日」と同じく、6段と23段で構成されています。また、「慰霊の日」の日没線に合わせて、屋上最上段の四角い窓から太陽光が差し込む仕掛けがなされています。
窓から夕陽を見ることができた瞬間は、何とも言えない美しさで、平和への想いがこみ上げてくること間違いあません。
【補足】沖縄戦をさくっと解説
沖縄戦とは、どのような戦争だったのでしょうか?ひめゆり平和祈念資料館公式ガイドブックを参照しつつ、簡単にご説明します。
1945年3月23日、米軍が沖縄への上陸作戦を本格的に開始しました。戦闘機による空爆、戦艦による艦砲射撃で町が焼かれ、諸施設が吹き飛ばされました。4月1日には、本島中部の西海岸から上陸を開始します。
4月8日頃から沖縄守備軍の主力を集中した本島中南部への進撃を開始しました。こうして6月23日(22日という説もあるそう)の戦闘終結まで、住民や学生を多数巻き込みながら、戦争が続けられました。
日本の沖縄守備軍は総勢約11万人だったそうです。それに対し、米軍の上陸部隊は18万3千人で、後方支援部隊を加えると54万8千の大軍でした。兵力の少ない日本軍は、上陸地点で戦い短期的に兵力を失うことを避け、上陸後に米軍を沖縄に釘付けにすることで、日本本土への上陸を一日でも遅らせるという「持久作戦」をとりました。
持久戦には、自然洞窟が多い南部が適しているとして、兵力を集中させたそうです。沖縄戦を90日間にまで長引かせたのは、この持久戦があったからだとされています。また、多くの住民を砲弾の戦場にさらし、犠牲者を増やしました。
90日余にわたる戦闘で沖縄県民の4人に1人が亡くなりました。日本側の戦没者は、推定188,136名(本土出身軍人65,908名、沖縄県出身軍人28,228名、戦闘参加住民57,044名、一般住民36,956名)です。米軍側は推定12,520名です。
沖縄戦についてはひめゆりの塔にて、詳細な展示が行われていますので、気になる方はご訪問下さい。現地で購入できる公式ガイドブック(1,100円)には様々なデータや後世に語り継ぐべき証言が多々掲載されています。ちなみに慰霊の日(6月23日)は入館料無料となります。
この記事を書いたトラベルライターから一言
沖縄は6月でも真夏のような暑さで汗だくです。給水所では子供たちも頑張って~!と応援してくれる場面もあり、胸がじーんと熱くなりました。さんぴん茶を眺めながら、平和な世界をつくるにはどうしたらいいのだろう?そんな風にじっくり考えさせてくれた平和行進でした。(菊地早秋)
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