5フォース分析のポイント

企業の成長には、以下大きく2つの選択があると考えられますが、

  • 既存の事業(商品)を拡大する
  • 新たな事業(商品)を立ち上げる どちらの場合も、上記の「5つの力」から考えうるコストやリスクを想定し、判断することが重要となるでしょう。

    5フォース分析を行うことのメリットは業界の構造を把握し、自社のサービスや商品に具体的かつ効果的な対策を立てられることです(もしくは事業参入の判断も可能でしょう)。ただし何もないところからイメージするのは難しいので、すでに成功している事業から分析してみるといいでしょう。

    「サイゼリヤ」を5フォース分析してみる

    例えばイタリアンファミリーレストランの大手チェーン店「サイゼリヤ」でみてみましょう。飲食業界は、競合や代替品、新規参入の驚異も多い傾向で、買い手も他に幅広い選択肢を持っている……という厳しい業界です。

    しかし、株式会社サイゼリヤは飲食業界において要といえる“売り手の交渉力”で強みを持っているといえます。同社は自社工場・農場を充実させているため「売り手の交渉力が強いことから起こるコスト増」というリスクが低いのです。

    公式サイトによれば店舗数が30店舗にも満たないころから、イタリアの生産者にアプローチし信頼関係を構築してきたのだとか。

    その企業努力あって「安価×本格イタリアン」というコンセプトで戦うことが可能になったと考えられるでしょう。2019年7月時点で1,500店舗を達成しており、同種のチェーン店の中でも屈指の知名度を誇っていますね。これからレストラン業界に参入しこれだけの知名度と店舗数を獲得するのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

    5フォース分析で注意するべきこと

    5フォース分析に対して、リスクの有無を判断するのは個人の主観にすぎないという指摘があります。分析する人や、分析単位(業界とはどこからどこまでを指すのか、スパンをどれくらいで見積もるか)などで結果が変わってきてしまうためです。

    分析をする上でのもととなるデータや分析単位のデータを、しっかりと定義することが5フォース分析で最も重要なことの1つともいえるでしょう。

    いろいろなフレームワークから学んでいこう!

    5フォース分析は、あくまで業界の構造や収益性を分析するためのフレームワークです。これらの分析がすぐに必要となることは少ないかもしれませんが、このような観点を持っていること、5つの観点を理解しているということが重要といえるでしょう。

    すでに成功している事業などを5フォース分析することで、業界の構造や収益性の理解を深めるところからはじめてみてはいかがでしょうか。

    提供・UpU

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