整理整頓や片づけは、少しでも生活を快適にするために避けては通れない課題の1つですが、いざ取り組んでみたところで「なかなか片づかない…」という方は少なくないようです。そこで、整理収納アドバイザーとライフオーガナイザーの資格取得の際に学んだ内容から、仕事や家事、気持ちを片づけるときの基準にしていることを紹介します。

|自分を「大きく」見せたくなる気持ちとのつきあい方

約2年前からリモートワーク中心の働き方に変わったことで、職場の人とのやりとりはslackかオンラインミーティングが中心になって思うことがあります。

それは、自分の働いている内容だけでなく、他の人が進めている業務の内容や、その人が何ができるのかというスキルなどが可視化しにくくなったなあ、ということ。そして、そのような背景があるからか、オンラインミーティングのときに、なんだか自分を大きく見せるような発言をするなあ…と感じる相手が増えたような気がします。

でも、それはある意味当然といえば当然なのだろうなとも思います。なぜなら、その時くらいしか自分の働きをアピールする機会がないから。職場での存在感を消さないためにも、それは大事なことだと思います。

ちなみに、ここでいう「大きく見せる」とは、

・たくさん仕事をしていると思われたい

・なんかすごい人だと思われたい(これまでやってきた仕事がすごい、有名な人と親しい人脈のあるオレ、など)

・仕事ができる人、またはかしこい人だと思われたい

などの気持ちが含まれている言動、と定義させてください。油断すると出てくる、この「自分を大きく見せたい」欲とどう戦うか、これは、案外大切なテーマなのではないかと思っています。コロナ禍以降、わたしはむしろ、できるだけ「自分に対しての見積もりを正しくする、そしてそれをできるだけそのままのサイズで人に伝える」ことを意識しています。

たとえば、わたしはピラティスを12年続けています。ここまでは、ただコツコツ続けただけなので、大きくありません。でも、「インストラクターの資格を取ったことがあります」は、事実ではありますが、少し大きく見せる内容になってきます。それを自覚しているため、基本的にはあえて言うことはありません。

このような、「自分を少し大きく見せてくれる」内容をいつどこで、そして誰が参加している場で言うかがポイント。あえてこの場でそれを言う? それとも言わない? という選択に、その人の価値観というか、本質が見え隠れするように思います。

オンラインミーティングでは、相手が発する言葉により意識が向くためか、「なんとなく自分を大きく見せたいんだろうなワード」に、以前より気づきやすくなった気がします。そして、自分の発言についても、「さっきのミーティングのときのこの発言の大きさは適切だった? 自分を大きく見せたい気持ちはなかった?」と振り返るひとり反省会を必ず開催しています。

わたしが特に気をつけているのは、無意識に大きく見せないこと。これは癖になってしまうと、無意識にやってしまうようになるおそれがあるからです。やるときは、意識的に「あえて大きく見せる」ようにしています。