ヨガの代表的なポーズの一つである「犬のポーズ」

ここでは2つの犬のポーズについて、それぞれの効果と正しいやり方について徹底的に紹介します。

他のポーズが苦手でも、2つの犬のポーズだけをマスターすれば全身が整えられると言っても過言ではないほど素晴らしいポーズなので、ぜひマスターしてみてください。

犬のポーズには2種類ある

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ヨガの犬のポーズには「下向きの犬のポーズ」と「上向きの犬のポーズ」の2種類があります。

それぞれ英語で「ダウンドッグ」「アップドッグ」と言われ、この呼び方のほうが有名かもしれません。

サンスクリット語では、それぞれ「アド・ムカ・シュバーナアーサナ」「ウルドゥヴァ・ムカ・シュバーナアーサナ」と呼ばれ、「シュバーナアーサナ」が「犬」を意味するので、英語ではその部分が「ドッグ」と訳され、日本語でも「下向きの犬」「上向きの犬」と訳されています。

流派によって若干異なりますが、どちらの犬のポーズも「太陽礼拝」と呼ばれるヨガでもっとも有名なシークエンス(ポーズの順番が決まった流れ、練習方法)に含まれるので、ヨガのクラスに行けばほとんどのレッスンで両方のポーズを行うのではないでしょうか。

犬のポーズで得られる効果

下向きの犬のポーズ、ダウンドッグの効果

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)
ダウンドッグで得られる効果一覧
  • 逆転の効果(心臓より頭が下になる)
  • 肩こりや首こりの緩和
  • 腹部のマッサージ
  • 血圧の調整
  • 骨盤の調整
  • ハムストリングス(太ももの裏)の強化
  • ふくらはぎのストレッチ
  • 足首の強化
  • 足裏や足指の強化

さまざまな効果を得ることができるポーズで「好きなポーズを一つあげるなら?」の質問に「ダウンドッグ」と答える人も非常に多いのです。

上向きの犬のポーズ、アップドッグの効果

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

アップドッグのポーズは、手のひらと足の甲でバランスをとりながら体の前面を大きく引き伸ばし、背骨を引き上げるポーズで、背反らし(後屈)の要素も含まれます。

正確にポーズを取り、呼吸と合わせると以下のような効果が期待できます。

アップドッグで得られる効果一覧
  • 猫背の解消
  • 巻肩の解消
  • 背筋の強化
  • 胸のストレッチ
  • 内臓のストレッチ
  • 呼吸機能の改善
  • 疲労回復
  • 手首の強化
  • 足首の強化

など、全身のリフレッシュと強化が行える非常に効果的なポーズです。

2つの犬のポーズを交互に行うとさらに高い効果が得られる

「太陽礼拝」の流れでは、上向きの犬のポーズを行ってから下向きの犬のポーズを行うように順番が決まっていますが、この2つの動作だけを繰り返して行うのも非常に効果的でおすすめです。

連続で行うことで、体の前側と後側を交互に効率的に刺激することができ、バランス良い体づくりにも役立ちます。

ヨガが体に良い理由は、「バランス」にあると思っています。

どんな運動も全身運動ではありますが、例えば「投げる」「打つ」といった動きは「利き腕」で行うため、左右の腕が均等に使われにくい動作で、使っている腕の方だけを故障してしまうことが起こってしまいがちなのですが、一方で水泳のクロールや平泳ぎは両腕をほぼ同じように使うため、その影響もあるのか水泳選手は肘や肩を痛めるといった故障がとても少ない印象です。

ヨガもアップドッグで背骨側を縮めた後にダウンドッグを行うことで、縮めた背骨を今度は伸ばす方向に動かします。

胴体の前と後ろを交互に使い、伸ばす・縮めるを繰り返すことで体の疲労感が短時間で取れますし、筋肉痛なども起こりにくく、バランスよく体を整えることができるのです。