Q5 具体的な手術の流れは?

猫をお預かり⇒麻酔⇒モニター機器装着⇒手術⇒覚醒⇒(入院+-)猫をお返しという流れになります。麻酔薬には様々な種類がありますが、投与量を少なくし、副作用をなくすために幾つかの薬を組み合わせることがあります。 麻酔の効き目がでてくると猫がおとなしくなってくるため、この時に手術部位の毛を刈り、心電計や体温計、血中の酸素飽和度を見る装置などのモニター機器を装着していきます。(人間の場合には意識がある状態で毛を刈ったり、モニターをつけたりということに協力してくれるのですが、猫ではそうは行かないですね)雌猫の場合は腹部を、雄猫の場合は睾丸の周囲の毛を刈ります。
次いで、手術部位を外科用イソジン液や70%アルコールで何回も消毒し、覆い布という滅菌された布をかけ消毒されていない部分を覆います。そして、手術ということになります。
雌の場合…子宮と卵巣を一般に摘出しますが、卵巣だけを摘出する場合もあります。開腹手術であるため、卵巣-子宮を摘出した後、お腹の筋肉や皮膚を縫っていきます。
雄の場合…精巣を摘出します。摘出した後に睾丸の切開創を縫合する場合や生体用接着剤で閉じる場合があります。
手術終了後は麻酔が覚める(覚醒)まで監視下に置かれます。その後、手術部位を舐めないように服を着せられたり、エリザベスカラーというパラボラアンテナのようなカラーを首にはめられたりします。これらの処置は舐めることで手術創に口腔内の雑菌が侵入したり、術創が開いたりしないように、また、糸を噛み切ったりしないようにするため必要なことです。
術後の状態を診る為に入院が必要なことがあります。多くは一泊二日の入院となりますが、各動物病院の方針、また猫の状態によっても変わってきます。

【獣医師監修】ネコの避妊・去勢手術 その2【じゃれ猫ルーム】
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

Q6 手術後の食事は何か気をつけることはありますか?

バランスの取れた食事であれば、何でもかまいません。ただし、手術後は傷口を治すために体が必要とするカロリーは一時的に増加しています。抜糸 までは少し多めに与えると良いでしょう。ただし、手術の影響から回復した後はカロリー計算をしっかりしていかないと愛猫が肥満してしまうこともありますので、ご注意ください。

Q7 手術後、縫合の糸が外れてしまった時はどうしたらよいでしょうか?

縫合糸が外れ、皮膚の下の組織が見えているというような時にそのまま放っておくと化膿してしまうこともありますので、できるだけ早期に動物病院に連れて行きましょう。状態によっては再縫合や消毒とガーゼなどの被覆剤で覆うということが必要な場合があります。

【獣医師監修】ネコの避妊・去勢手術 その2【じゃれ猫ルーム】
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

Q8 手術後元気がなくなってしまっています。どうしたらよいでしょうか?

手術の痛みなどで元気がない場合や、カラーや服などの装着が嫌で元気がない場合もありますが、手術部位の炎症がひどくなって発熱しているなどといったことも考えられます。このため、一度獣医師の診察を受けるようにしましょう。