映画・ドラマに、もっといろんな顔の人が出てもいいんじゃないか

――タイトルに「ブス」という強い単語を入れるだけの説得力がある漫画だと思いました。単行本の表紙イラストや装丁も素敵ですね。

とある:表紙イラストは、デザイナーさんにキャラクターの化粧を直されたりしました(笑)

ルッキズムに関して俯瞰(ふかん)して描いてるつもりが、ルッキズムに困らされるというか。映画とかドラマとか、もっといろんな顔の人が出てもいいんじゃないかって思うんですけど、実際自分が物を売る立場になった時に、どうやったらブスが主人公の本を手に取ってもらえるのか考えるのが難しくて。だからといって諦めちゃいけないと思うんですけど。

「ブスはここにいる」反ルッキズム漫画を描いた理由を作者にきいた<漫画>
(画像=『女子SPA!』より引用)

主人公・知子は自分の中から湧き出てくるもので書ける部分がある

――お気に入りのキャラクターは?

とある:知子が好きですね。何故か知子はこういう風に考えてるんじゃないかなって自分の中から湧き出てくるもので書ける部分があるので。

梨花に関しては想像で描いてるところがあります。世界が変わるのを待ってられないので、とりあえず自分の意識を変えようという考えの人なんだろうなって。

――プラスサイズモデルに関して、知子が「太ってるだけでただの美人」と発言して梨花と口論になるシーンがありますね。私もうっすら思ってたので、「あっそれ言っていいんだ」と思いました(笑)

とある:世の中では梨花寄りの考えが正解という風に考えられていると思うんですけど、この漫画では反ルッキズムへの違和感も書いているので、ちょっとめんどくさいって思われてるかもしれないですね。

「ブスはここにいる」反ルッキズム漫画を描いた理由を作者にきいた<漫画>
(画像=『女子SPA!』より引用)