「福は内!鬼は外!」
節分は、立春の前日のことで「季節を分ける」という意味があります。季節の変わり目には鬼が出るといわれたことから、豆をまく習わしができたようです。豆まきで、疫病などをもたらす悪い鬼を追い払い、邪気を払った豆は福豆と呼ばれ福を年の数だけ体に取り入れることで「健康に過ごせますように」という願いが込められています。そんな楽しそうな節分を愛犬・愛猫たちと楽しみたい、と考えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?
ただ、そこで疑問なのが
「大豆って犬・猫が食べても大丈夫なの?」
今回は、そんな疑問にお答えします!

節分の豆は食べないほうがいい?

【獣医師監修】節分の豆を犬猫が食べても大丈夫?【節分】
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

〝畑の肉″と呼ばれるほど豆類の中でもたんぱく質の含有量が多く、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでいる「大豆」。人の体には良いといわれていますが、愛犬・愛猫に与える際は注意が必要です。
生の大豆には消化酵素「トリプシン」の働きを阻害する「トリプシン・インヒビター」という成分が含まれています。膵臓から分泌する消化酵素を阻害する 生の大豆を食べ過ぎると膵臓に負担をかけるので、膵臓が肥大する可能性があります。
また、大豆は消火の際に吸収されにくいオリゴ糖類を 多量に含んでいるために腸内ガスが発生しやすいです。食べ過ぎると鼓腸(ガスによってお腹が張る)の原因になり、 お腹が張り苦しくなるということもあります。 犬猫は人間とは消化できるものが違います。生の大豆を愛犬・愛猫に与えるのはやめておきましょう。数粒なら食べても問題ありませんが、 万が一食べ過ぎてしまい、嘔吐などの症状が続く場合は 動物病院で診てもらいましょう。

長時間加熱した加工食品などはOK!

【獣医師監修】節分の豆を犬猫が食べても大丈夫?【節分】
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

大豆は与えてはいけなかったの!? と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、「トリプシン・インヒビター」の作用を消す方法があります。
それは、大豆を長時間加熱もしくは発酵させた、豆腐や納豆、煮豆などの加工食品にしてしまうことです。
健康食品としても注目されている納豆は 人だけではなく犬猫にも良い効果をもたらしてくれるといわれています。ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンE、ビタミンKなどのビタミン類、食物繊維、カリウム、マグネシウムなどがあり ナットウキナーゼには血栓を溶かす作用があり 心臓の病気の予防にも効果的です。食べ過ぎは禁物ですが、普段の食事に適量加えて 大豆の良いところをうまく活用していきましょう。

★大豆アレルギーの子は要注意!

大豆アレルギーの犬・猫が近年増えているといわれています。 アレルギー症状としては、
目が赤くなる・涙目になる・くしゃみ・毛が抜ける・痒そうにする等。
症状のない場合は特に気にしすぎることはありませんが、気になる場合は、大豆の過剰摂取に注意しましょう。