アルコール依存症から立ち直るには

――最上さんがアルコール依存症から立ち直れた要因は何だと思いますか?

最上「自分が孤独じゃないと知ったこと。孤独が一番、依存症に良くないんですよ。これはアルコールだけでなく、すべての依存症に於(お)いて同じです。わかってくれる人がいないから、何かに頼ろうと思って依存症になってしまう。だから、共感できる人を探すのが大事です。私は自助グループで居場所ができた。自分は本当は孤独じゃないとわかった。初めて満たされた感覚を感じられました」

健全なものに依存するのはいい

――そう聞くと、依存の対象がお酒から自助グループに変わっただけのような気もするのですが……。

最上「それは私もあったし、みんなもあったと思います。でも、健全なものであれば依存自体に問題はあまりないんですよ。だって、自助グループに依存して起こることは良いことだけですもん。仲間ができて、体調が良くなって、そうなると精神的にもポジティブになっていきく。悪い意味での依存ではなくなるんです」