大の動物好きとしても知られる俳優の石田ゆり子さんと、『ザ・ノンフィクション 花子と先生の18年 人生を変えた犬』(フジテレビ)、映画『犬部!』脚本、書籍『犬は愛情を食べて生きている』(光文社)などを手掛けてきたテレビディレクター・作家の山田あかねさんが、先月5月20日に、飼い主のいない犬と猫の医療費を支援する団体「ハナコプロジェクト」スタートを発表しました。

石田ゆり子×山田あかね、保護犬猫の支援団体を立ち上げ「私たちにも何かできる」
(画像=『女子SPA!』より引用)

(左)山田あかねさん、(右)石田ゆり子さん (c)hanako-project

 同時に6月30日(木)午後11:00まで、クラウドファンディングで支援募集を行っており、現在、7100万円を超える支援金額が集まっています(※)。今回、女子SPA!では代表理事を務める山田あかねさんに取材。理事として思いを共にする石田ゆり子さんとの出会いに始まり、プロジェクトを立ち上げるに至った経緯などを、前後編にわたって伝えます。 (※2022年6月23日時点)

『ハニオ日記』の印税はすべてハナコプロジェクトの立ち上げに

――なぜ石田さんとふたりで立ち上げることになったのでしょうか?

石田ゆり子×山田あかね、保護犬猫の支援団体を立ち上げ「私たちにも何かできる」
(画像=『女子SPA!』より引用)
(c)hanako-project 山田あかねさん(以下、山田):石田さんとは私が監督した映画『犬に名前をつける日』(2015)がきっかけでつながりました。映画に感心してくださり、いつか一緒になにかやりたいですねという感じになりました。最初は、『ザ・ノンフィクション 犬と猫の向こう側』(フジテレビ・2018)のナレーションをお願いしました。多頭飼育崩壊がテーマだったのですが、石田さんは、映像を見ながら「本当にひどい状況ですよね。私たちでもできることはないのかしら」と。しかし、その時点では、安易に「では、なにかやりましょう」とは言えませんでした。  その後『家族になろうよ』(NHKBSプレミアム・2019)の司会をお願いしました。その時も海外で取材してきた映像を見せると、「日本の動物愛護も、イギリスのようなレベルにできないだろうか』といった話になる。「だけど何を始めるにも元手、資金がいるから」と話したら、石田さんは「そうなんだ」と言っていました。  のちに『ザ・ノンフィクション 花子と先生の18年』(フジテレビ・2020)のナレーションをお願いした時、「実際になにかやってみよう」という話になりました。頻繁に話し合うようになったのですが、なかなか具体的に進みませんでした。  そうこうするうち、石田さんがInstagramに書き綴っている、一緒に暮らす愛犬・愛猫たちとの日々をまとめた書籍『ハニオ日記』(扶桑社・2021)が発売されて、あとがきに、『この本の印税は全て、日本中の保護犬、保護猫たちのために使います』と書かれていると知りました。 ## “不妊去勢手術”と“ちびっこケア”をスタート ――印税の一部ではなく、すべてを「ハナコプロジェクト」の立ち上げ資金にされて、今後もプロジェクトに寄付されるとか。山田さんも知らなかったのですか? 山田:そうです。「とりあえず立ち上げの資金面は私がなんとかするから、先を考えましょう」と。そういえばLINEのやりとりで、「もうすぐ本を出すから」と言っていたなとは思いましたけど、「どこかに寄付するのだろう」と思っていたら、私とのプロジェクトの話でした(苦笑)。そこから私もわずかですが資金を出しまして、去年の8月に『一般社団法人ハナコプロジェクト』を作りました。そして多くの動物病院さんや団体さんに話を聞いたりして、いまの医療支援の形、“不妊去勢手術”と“ちびっこケア”をスタートしたんです。
石田ゆり子×山田あかね、保護犬猫の支援団体を立ち上げ「私たちにも何かできる」
(画像=『女子SPA!』より引用)

ハナコプロジェクトのしくみ (c)hanako-project