花筏も美しい春の弘前さくらまつりに、迫力ある巨大ねぶたが巡行する夏のねぶた祭り、神輿が激しくぶつかりあう秋の飯坂けんか祭りに、幻想的な世界が魅力の冬の横手かまくらなど、東北の春夏秋冬のおすすめお祭りをご紹介します。
1.【春】弘前さくらまつり(4月下旬〜5月上旬)
日本屈指の桜の名所として知られる「弘前公園」。ちょうどゴールデンウィーク頃に満開を迎え、「弘前さくらまつり」が開催されます。
約2,600本もの桜が咲き誇こり、とくにお濠が桜の花びらで埋め尽くされる「花筏」の美しさが、近年SNSを中心に話題。また夜にはライトアップも実施され、幻想的な景色を楽しむことができます。
2.【春】北上展勝地さくらまつり(4月中旬~5月上旬)
「北上展勝地(きたかみてんしょうち)」は、かの有名な弘前公園の桜や秋田県仙北市にある角館の桜などと並んで、「みちのく三大桜名所」にも数えられるほどの東北を代表する桜の一大名所。北上川に沿って、なんと約1万本の桜の木々で彩られます。
東北新幹線が停車する「北上駅」から歩いて15分というアクセスのよさも魅力ですね。
桜の見頃にあわせて開催される「北上展勝地さくらまつり」では、北上川を渡すように見事に鯉のぼりが泳いでおり、遊覧船も運行されます。また桜並木の下を観光馬車が走り、風情たっぷりのお花見が楽しめます。
そして夜にはライトアップが実施され、川面に桜が映し出される様子もまた絶景です。
3.【春】角館の桜まつり(4月20日~5月5日)
桜の名所として名高い秋田県仙北市角館で、毎年4月20日~5月5日にかけて開催されるお祭り。期間中は各種イベントも開催され、全国から120万人を超える観光客が訪れます。
”みちのくの小京都”と称される角館の城下町、武家屋敷通りに降りそそぐしだれ桜は日本の情緒たっぷりの景色を見せてくれます。そして桧木内川堤(ひのきないがわつつみ)では約2kmに沿ってソメイヨシノの並木道がつづきます。
武家屋敷通り、桧木内川堤ともに”日本さくら名所100選”に選出されており、それぞれに美しい桜の風景を堪能できます。
4.【春】おおがわら桜まつり(4月上旬~4月中旬)
”さくら名所100選の地”に選ばれており、白石川堤の約8kmにわたって1200本の桜並木がつづく絶景スポット「一目千本桜」。
開花の時期にあわせて開催される「おおがわら桜まつり」では、川の上から桜を眺める”お花見屋形船”の運行や、幻想的な美しさを醸し出す”夜桜ライトアップ”も行われます。
5.【夏】山形花笠まつり(8月5日〜7日)
山形の夏を彩る「山形花笠まつり」は毎年8月5日〜7日に開催されます。
威勢のいい「ヤッショ、マカショ!!」の掛け声と、花笠太鼓が鳴り響くなか、艶やかな衣装に綺麗な笠を手にした約1万人もの踊り手が舞い踊る姿は優美。一般参加者も一緒に踊れる「飛び入りコーナー」もあります。
6.【夏】仙台七夕まつり(8月6日〜8日)
毎年、七夕からひと月遅れの8月6日〜8日まで、3日間の日程で行われます。期間中は仙台駅前からつづく商店街に、豪華絢爛な七夕飾りがズラリと飾り付けられ、仙台の夏の風物詩として賑わいを見せます。
また勾当台公園を会場にしたステージイベントや、仙台名物の揃ったフードコートでの食べ歩きも祭りの楽しみのひとつ。8月5日の夜には前夜祭として花火も打ち上げられます。
7.【夏】秋田竿燈まつり(8月3日〜6日)
JR秋田駅から徒歩10分ほどの竿燈大通りで、毎年8月3〜6日に開催されるお祭り。重要無形民俗文化財に指定されており、青森の「ねぶた祭り」、仙台の「七夕まつり」と並んで東北三大祭りのひとつに数えられています。
竹を組んで提灯をつるした「竿燈(かんとう)」約280本が、「ドッコイショー!」の掛け声とともに右へ左へと揺れ動き、暗闇に美しく浮かび上がる様子は迫力満点!
8月4〜6日の日中には、競技形式で行われる昼竿燈も開催されます。
8.【夏】青森ねぶた祭り(8月2日〜7日)
青森市で8月2日から7日にかけて開催されるお祭りで、1980年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
毎年およそ300万人もの人出があり、とても迫力のある巨大なねぶたと、「ラッセラー」と声を出しながら踊る跳人(はねと)の熱気がすさまじく、興奮間違いなし。
跳人の衣装を身につければ、予約などなしで、跳人としてお祭りに参加することもできます。
9.【夏】弘前ねぷたまつり(8月1日〜7日)
大小約80台のねぷたを祭り男児が力強く押し引き回す、迫力のあるお祭り。毎年8月1日〜7日にかけて開催されます。祭りを盛り上げる笛や太鼓の囃子は「残したい"日本の音風景"100選」にも認定されました。
人形型の山車が多い青森ねぶた祭に対し、弘前ねぷたでは扇型をした扇ねぷたが多いのが特徴。日が暮れてから街を練り歩く、明かりを灯したねぷたの行列は一見の価値があります。
10.【夏】伊豆沼・内沼はすまつり(7月中旬〜8月末)
宮城県北部に位置する栗原市と登米市にまたがる蓮の名所・伊豆沼と内沼。毎年7月中旬から8月末にかけて、「伊豆沼・内沼はすまつり」が開催されます。
見どころは、何といっても遊覧船。通常は陸の上から眺めたり、近くを回遊するようなものですが、ここではなんと小型遊覧船に乗って湖面に咲き誇るハスの間を通り抜けられるのです!
中心部に進むと、手が届くほどの距離に咲き誇るハスが。また辺り一面も、見渡す限りにハスが広がっていて、なんとも圧巻の光景です。約25分間の遊覧時間は、素晴らしい景色に目を奪われ、あっという間に終了していまいます。
見頃は8月中旬のお盆の頃だそうですが、ちょうど休日と重なることもあって混雑が予想されます。また、ハスは午前9時ころが一番開いているため、午前中に足を運ぶことをおススメします。
11.【夏】相馬野馬追(7月の最終土曜日〜月曜日)
毎年7月の最終土曜日、日曜日、月曜日の3日間、福島県南相馬市で開催される、ほかに類を見ない迫力のお祭り。戦国絵巻さながらに繰り広げられる情景は壮観で、国の無形重要文化財にも指定されています。
騎馬武者たちが各神社に集まる出陣式や、総大将(相馬家の子孫)をお迎えする儀式など、どの行事も甲乙つけがたいのですが、1日だけ訪れるとしたら、2日目の本祭りをお勧めします。筆舌しがたい、大迫力の相馬野馬追は必見です。